国内 2015.12.30

天理が常翔学園倒した! 深谷は8強入りへ再挑戦、石見智翠館はリベンジへ

天理が常翔学園倒した! 深谷は8強入りへ再挑戦、石見智翠館はリベンジへ
ライバルの常翔学園を倒し、天理の選手たちは歓喜(撮影:松本かおり)
 優勝候補の一角と目されていた常翔学園(大阪第3)が初戦で姿を消した。第95回全国高校ラグビー大会の2回戦が12月30日に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれ、3年ぶりの王座奪還をめざした常翔学園は1回戦から勝ち上がってきた天理(奈良)に3-5で敗れた。
 大会3日目最後の試合。2回戦屈指の好カードを観ようと、花園第3グラウンドには約5000人ともいわれる大観衆がつめかけ、熱戦にくぎ付けになった。
 常翔学園はPGで先制したものの、前半29分に天理のWTB小川大地が鋭いステップでタックラーをかわして逆転トライを挙げた。その後は、ともに激しいディフェンスで相手に得点を許さない。ゴールラインを割ることができなかった常翔学園は、後半29分に40メートルPGを狙ったが、SO吉本匠のショットは左に外れた。残りわずかな時間でのアタックもノックオンで終わり、ノーサイドの笛が鳴った。

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悔しい初戦敗退。試合後、一礼する金澤功貴キャプテン(写真奥)と常翔学園の選手たち
(撮影:松本かおり)

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常翔学園×天理戦を観る大勢のファン(撮影:松本かおり)

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深谷×新潟工(撮影:松本かおり)
 元日にその天理と対峙するのは深谷(埼玉)だ。2回戦では強力FWを擁する新潟工業を45-14で下している。SO霜鳥優太やFB山沢京平などが軽快なステップワークを見せ、FWも運動量豊富だった。前半こそ12-7と競ったものの、後半は相手のミスから一気にたたみかけるカウンターアタックなどで点差を広げた。
 深谷は4回目の3回戦進出で、初のベスト8入りを狙う。

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石見智翠館×遠軽(撮影:松本かおり)
 シード校の石見智翠館(島根)は、3大会ぶりに2回戦進出の遠軽(北北海道)を71-3と圧倒した。SH濱端拳士による序盤の連続トライで勢いづき、U17日本代表のWTB仁熊秀斗などがダイナミックな走りで観客をどよめかせた。
 3回戦では、前回大会の2回戦で苦汁をなめさせられた流経大柏(千葉)と対戦する。

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桐蔭学園×秋田中央(撮影:松本かおり)
 関東王者の桐蔭学園(神奈川)は秋田中央を40-15で下した。ノーホイッスルトライを皮切りに、最初の25分間で5連続トライ。33点差をつけられた秋田中央はそれでもあきらめず、力強いラインアウトモールなどで3トライを返したが、やはり前半の大量失点が響いた。
 この日は青森北と黒沢尻工業(岩手)、それに仙台育英(宮城)も敗れたため、東北勢はすべて今大会から姿を消した。

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佐賀工×明和県央(撮影:松本かおり)
 桐蔭学園と3回戦で対戦するのは、2回戦で明和県央(群馬)を71-3で下した佐賀工業だ。伝統的に強いFWだけでなく、BKにもタレントがそろっており、50メートルを5.9秒で走るキャプテンのFB宮上廉や、プレーメーカーのSO龍野光太朗らがこの試合でもトライを重ねた。
 日本代表の五郎丸歩らを輩出した佐賀工は、花園で準優勝1回、4強入り1回の戦績がある九州の強豪校だが、過去3大会はいずれも元旦に涙をのんでおり、まずは4年ぶりの準々決勝進出をめざす。

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