国内 2015.12.12

サントリーの「色」を前にNTTコムが「マネジメント」で反省。

サントリーの「色」を前にNTTコムが「マネジメント」で反省。
NTTコムのアマナキ・レレィ・マフィにダブルタックルするサントリー(撮影:井田新輔)
<ラグビートップリーグ グループA 第5節>
サントリー 38-5 NTTコミュニケーションズ
(2015年12月12日/東京・秩父宮ラグビー場)
 3季前まで2連覇も今季はすでに2敗していたサントリーは、「チームの色を出そう」とアンディ・フレンド ヘッドコーチ。とにかく陣形を作って果敢に攻める。1人が守備網を破れば、二の矢、三の矢を繰り出し止めを刺す…。それを可能とすべく、球の出どころにこだわったのはFW陣。LO真壁伸弥主将は「NTTコムのタックラーをしっかりキルする」。倒れた守備の選手を抑え込み、死に体にするという意味だ。初志が貫かれた先に、前半6分の先制点があった。敵陣で左へ、左へフェーズを重ね、NTTコムの守備隊列が乱れたところへ、CTB村田大志副将が駆け込んだ。7-0。抜かれたCTB石橋拓也は、悔やむほかない。
「(密集で)巻き込まれて人数が足りなくなって…ここを改善しないと」
 サントリーは、一時退場処分で1人少ない折も持ち味を貫いた。
 28分、敵陣ゴール前右でのラインアウトから密集を作り、相手を十分に巻き込んでから、SO小野晃征が右大外のFB有賀剛へロングパス。トライとゴールが決まりスコアは17-0。LO真壁主将は、「ボール保持者が強く前に出る。サポートの精度を高める」との意識を強調した。
 徐々にしぶとさを取り戻して後半のスコアを5-7としたNTTコムだが、FL金正奎ゲーム主将は「やりたいラグビーをさせてしまった」。接点などプレーの起点で反則を重ねたことも、「レフリーとのコミュニケーションでフラストレーションをためる選手を、うまくマネジメントできれば…」。昨季8位の新興集団は、開幕3連勝ののち2連敗となった。
(文:向 風見也)

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