サクラセブンズ、リオ五輪アジア予選・第1ラウンドで優勝!
夢の実現に大きく、大きく前進した。サクラセブンズが、11月7日、8日に開催されたリオデジャネイロ五輪の女子7人制ラグビーアジア予選、第1戦・香港大会で優勝した。
決勝戦の相手はカザフスタン。今大会の初戦で苦しんだ相手だ。しかし、この試合は完璧だった。開始3分、スクラムから近場を攻めて相手を寄せておいて、小出深冬が右中間に飛び込む。7分40秒にはPKから速攻を仕掛けて中村知春主将がトライラインを越える。前半終了間際にはスクラムからのムーヴで相手を翻弄し、山口真理恵がトライ。前半を17-0とリードし、その流れを最後まで離さなかった。後半に1トライを追加して22-0の完勝だった。
この優勝で、サクラセブンズはリオ五輪出場へ大きく近づいた。最大のライバルと目されていた中国はこの大会で4位に沈んだからだ。もちろん、カザフスタン、香港と、ここにきて調子を上げてきたチームは手強いけれど、第1ラウンドで頂点に立てた自信が何よりチームの追い風になる。今大会の成績と、11月28日、29日に東京でおこなわれる第2ラウンドの成績を合わせたもので五輪出場権の行方は決まるが(今回の結果で日本が6ポイントを獲得。準優勝のカザフスタンが5、香港が4、中国が3と続く)、選手たちの表情は明るく、自信に満ちていた。
中村知春主将は、やり遂げた充実感を表情に浮かべながら、浮ついたところなく言った。
「また、これまでやってきたことをやるだけ」
FWで奮闘した竹内亜弥は、こんな言葉でチームの状態を伝えた。
「試合前に、やり残したことはないよね、と言い合えるチームになっています」
以前は、ホームの大声援を重荷に感じがちだったチームが変化している。いまなら、大きな期待をパワーに変えられそうだ。11月最後の週末はきっと、サクラセブンズがまたもラグビー界に歴史的勝利を届けてくれる。その瞬間を秩父宮で目撃しよう。