【東京セブンズ】 カップ戦優勝はイングランド! 南アフリカに競り勝つ。
(撮影/松本かおり)
真っ白なジャージーを泥と芝で汚し、雨に打たれながらイングランドが拳を天に突き上げた。東京セブンズのクライマックス。カップトーナメントを制して頂点に立ったのはイングランドだった。
南アフリカとのファイナルは21-14だった。立ち上がり、南アフリカのシアベロ・シナトラが快走からインゴール右スミに飛び込んだように見えたがノックオン。幸運を手にしたイングランドは勢いよく前に出続け、6分47秒にはチャーリー・ヘイターがタテにぶち抜いて先制トライを奪った。
激しいブレイクダウンでの攻防が続いた。前半8分33秒には南アフリカの見事なコンビネーションに同点トライを許したイングランドだったが、後半に入っても強気は衰えなかった。38秒、南アフリカのミスボールを拾うと瞬時に蹴り込んでチェイス。トム・ミッチェル主将が勝ち越しトライを奪う。4分22秒には自陣ゴール前で相手反則を誘うと、そのボールを拾い上げたフィル・バージェスが直進して90メートル近くを走り切る。南アフリカの反撃を1トライだけに押さえ込み、歓喜の瞬間を迎えた。
サイモン・アモール監督は、「(雨の)天候で思うようなパス、動きはできなかったが、自分たちの基準でブレイクダウンを戦い、攻めることが出来た。毎秒毎秒の積み重ねで得た勝利」と頬を緩めた。今シリーズ初優勝にトム・ミッチェル主将も上機嫌。「今季初というより、アモール監督が就任して初めての優勝。本当に嬉しいよ」。
イングランドは今大会の優勝で22ポイントを加え、シリーズ通算成績で4位に浮上。「トップ4」の五輪出場枠に入った。
※ 数字は獲得ポイント。
※ 最終順位が4位以上のチームには2016年オリンピックの出場権が与えられる。
※ コアメンバー15チームのなかで総合順位が最下位になったチームは降格となる。
【HSBCセブンズワールドシリーズ 1大会で獲得できるポイント】
・カップ優勝=1位(22点) カップ準優勝=2位(19点) カップ3位(17点) カップ4位(15点)
・プレート優勝=5位(13点) プレート準優勝=6位(12点) プレート準決勝敗退=7位タイ(10点)
・ボウル優勝=9位(8点) ボウル準優勝=10位(7点) ボウル準決勝敗退=11位タイ(5点)
・シールド優勝=13位(3点) シールド準優勝=14位(2点) シールド準決勝敗退=15位タイ(1点)
<HSBC セブンズワールドシリーズ 2014-2015/第7戦・東京セブンズ 最終日結果>
▼カップ準々決勝(1〜8位)
・フィジー 41−5 日本
・南アフリカ 22−0 スコットランド
・イングランド 10−0 フランス
・カナダ 19−15 ニュージーランド
▼カップ準決勝
・南アフリカ 7−5 フィジー
・イングランド 14−5 カナダ
▼カップ決勝(優勝決定戦)
・イングランド 21−14 南アフリカ
▼3位決定戦
・フィジー 21−19 カナダ
▼プレート準決勝(5〜8位)
・スコットランド 14−5 日本
・ニュージーランド 19−12 フランス
▼プレート決勝(5位決定戦)
・ニュージーランド 21−14 スコットランド
▼ボウル準々決勝(9〜16位)
・ウェールズ 14−7 アルゼンチン
・オーストラリア 14−5
・サモア 21−0 香港
・アメリカ 39−0 ポルトガル
▼ボウル準決勝
・オーストラリア 17−12 ウェールズ
・アメリカ 22−5 サモア
▼ボウル決勝(9位決定戦)
・アメリカ 17−12 オーストラリア
▼シールド準決勝(13〜16位)
・アルゼンチン 17−12 ケニア
・ポルトガル 19−17 香港
▼シールド決勝(13位決定戦)
・ポルトガル 12−7 アルゼンチン