【東京セブンズ】 プレート準決勝で敗退。日本代表、「本物の力」を。
「この自信でチームは変われると思う」。(撮影/松本かおり)
最後はため息と歓声が入り混じって終わった。東京セブンズ、2日目。カップトーナメントに進出も初戦(準々決勝)でフィジーに大敗してプレートトーナメントにまわった日本代表は、同トーナメントの初戦(準決勝)でスコットランドに5-14で敗れて終戦を迎えた。
先手をとりたかった。しかし、立ち上がりから気迫を前面に出したのはスコットランド。日本代表も必死で守り続けたが、4分1秒に走られた。ハンドリングエラーのボールを拾われて奪われた先制トライだった(ゴールも決まり0-7)。
後半も戦いは拮抗した。日本代表は藤田慶和らが積極的に仕掛け、チャンスを作るもミスが出る。それでも6分22秒には後藤駿弥がトライを奪った。キックカウンターから攻め、一度は相手にボールを渡したものの、PKを得た瞬間に全員が反応して仕留めたものだった(5-7)。
2点ビハインドの状況で、最後まで逆転のラストチャンスを得ようと食らいついた日本代表。しかし、その思いも追撃も及ばなかった。日本代表のキックオフボールを受けたスコットランドはタイミング良く蹴り込む。チェイスしたジェームズ・フレミングがインゴールで押さえて試合を決めた。
「(スコットランド戦で負けたのは)残念。結果としてカップトーナメントに進出して素晴らしい経験は積めたが、果たして本当に自分たちの力で勝ち取ったものかどうか、というところはある。他チームが星をつぶし合ってくれたお陰もあった。カップトーナメントに出場したチームとしての力は示すことはできていない。ここでずーっとプレーし続けるチームにはなり切れていない」
瀬川智広ヘッドコーチはそう言って、あと2大会続くシリーズに気を引き締めた。しかし、今回の成績がチームに自信を与えたのも事実だ。それは、指揮官の「大会を通して競った試合を続けられたのは力がついてきたから、とは思う」の言葉にも表われていた。
今大会で10ポイントを加えた日本代表の今季シリーズ通算獲得ポイントは17となり(15位)、14位のポルトガルとの差は8に縮まった(今大会前は15)。残る2大会で逆転し、なんとしてもコアチームに残留したい。