国内 2014.05.07

今年の早大は「1、2本取られたら3、4本でも」(後藤監督)

今年の早大は「1、2本取られたら3、4本でも」(後藤監督)

waseda

2014年春、大東文化大と力比べをした早稲田大(撮影:福島宏治)

 関東大学対抗戦Aで昨季2位の早大は、前年度までとは大きく違った陣容で6季ぶりの学生王者を目指す。就任3年目の後藤禎和監督は「粘っこいチームになってゆくのかな」と今年度の戦力を分析する。

 現在、対抗戦とリーグ戦の上位3チームによる関東大学春季大会Aグループに参戦中だ。4日は大東大(リーグ戦1部・昨季3位)に69−35で勝利も、相手のWTBホセア・サウマキに3トライを許した。

 その試合展開に、指揮官は不満足だった。PR垣永真之介前主将(現サントリー)、FL金正奎(現NTTコム)らFW陣の主力が卒業しているとあって、こうも語っていた。

「(メンバーの様変わりによる不在の影響は)ディフェンスでのフェーズプレー、しんどい時間帯のリーダーシップ…。そういう、目に見えない穴は大きいかもしれない。そこで防げていた失点もあったかもしれないですね。1、2つ取られる部分は腹をくくって3、4つ取り返す…今年はそういうチームになるかもしれない」

 もっとも指揮官は、「スクラムは、おそらく秋までには昨年以上のものを準備できる」とも続ける。PR垣永前主将の後釜候補には、4年でスクラムワークと突破力が長所のPR佐藤勇人が名乗り。大東大戦でも前半限りの出場ながら、2度、ゴールラインを割った。LO大峯功三主将は「去年と今年は違う。そこは割り切っている。今年のFWでも、勝てると思っているので」と言い切る。

 かねてから「ラグビーの勝敗を決めるのはFW」を持論とする後藤監督は、PR佐藤勇ら現有戦力の特徴を踏まえてこう繰り返すのである。

「最後の最後まで、今週のようなゲーム展開の感じで行くのだろうなという予感がしていて…。前半はどことやってもせめぎ合って、後半に突き放してゆく、守りきる、と。今年のFWを見た時に、そう思います」

 11日に東京・早大上井草グラウンドでの高麗大戦、17日に佐賀・県総合運動場陸上競技場での明大戦、25日には茨城・たつのこフィールドで流経大(リーグ戦1部・昨季1位)との春季大会2戦目に臨む。

(文・向 風見也)

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