国内 2013.01.01

伏見工FB松田主将 世界を意識した接近プレーで4強入りに挑む

伏見工FB松田主将 世界を意識した接近プレーで4強入りに挑む

 大阪・近鉄花園ラグビー場で1日、全国高校ラグビー大会3回戦が計8試合あり、伏見工(京都)が深谷(埼玉)に23-19で勝利。組み合わせ抽選の結果、3日の準々決勝では常翔学園(大阪第1)との対戦が決まった。国際経験が豊富なFB松田力也主将は、ある種の余裕を持ってプレーする。



 1日は、7月に日本代表候補入りしたSO山沢拓也らがいる深谷に試合終了1分前で逆転。2分前に18−19と勝ち越されるも、FB松田主将は「誰1人、負けていると思わなかった。あと2分。30秒あれば点は取れる」。昨年11月11日の府予選決勝でも京都成章相手にラスト5分で追い上げ、16−14と勝っていた(京都・宝が池球技場)。ゆえにこの日も動じなかった。



「追いかける展開には慣れているので、行ってやろうと思いました。自分たちのラグビーを信じた結果が勝ちに繋がりました」



 3月は高校日本代表、6月には20歳以下日本代表として海外の列強とぶつかってきた。身長180センチ、体重82キロと高校レベルのBKにあっては小さくないが、サイズに頼らぬ細やかな動きを意識。守備網の死角に飛び込みながらパスを受け、鋭いステップで突破を図る。そんな得意の型を深谷戦でも繰り返し、「世界」という単語を連呼した。



「当たって(相手を)飛ばすプレーは世界では通用しないので、(高校レベルの試合でも)選択しないです。世界とやってきたので自信を持っています。実際、世界は(国内の)高校レベルに比べたらスピードもサイズも圧力も違うので」



 13時10分キックオフの4強争いでは、高校ジャパンのSH重一生を擁する常翔学園と対戦。難敵を前に、FB松田主将は「(連戦での疲れが薄い)状態のいいうちに当たっておきたかった。FW戦で互角に立てば、僕らBKで優位に立てる」と自信を持つ。注目度の高い万能BKは、果たして存在感を示せるか。



(文・向風見也)

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