国内 2013.01.01

常翔学園SH重 小柄も接点で力感示す 自信はあっても「過信にしない」

常翔学園SH重 小柄も接点で力感示す 自信はあっても「過信にしない」


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攻守両面で常翔学園のカギを握る重一生
(撮影:BBM)


 


 


 全国高校ラグビー大会は1月1日、大阪・近鉄花園ラグビー場で3回戦の計8試合が行われ、常翔学園(大阪第1)が佐賀工(佐賀)に48−0で快勝。組み合わせ抽選の結果を受け、3日の準々決勝では伏見工(京都)と対戦する。今季途中にFBから転向した高校日本代表のSH重一生は、持ち前の体幹と瞬発力を活かせるか。



 強力なモールを組む佐賀工に対し、SH重は「ポイント裏(接点の真後ろ)で相手のボールが見えたら絡みに行こうと思っていました」。言葉通りのプレーで再三、球を奪い、「ターンオーバーで流れをこっちに戻すのは得意としている。できてよかったです」と振り返った。



 身長169センチと小柄も、体重は前年度より3キロ増の80キロ。攻守で体幹の強さを発揮し、2年時から高校ジャパンに選ばれている。そんな重は今季、他の選手との兼ね合いから新たなポジションに挑む。



「ディフェンス面では自分の得意なターンオーバーもできる。アタック面では(最後尾のFB時代に比べ)スペースがなくて、(このポジションに必要なパスによる)さばきはあんまりできないけど、やるからにはしっかりやりたいです。(その時々のチームの)監督に言われたポジションをやる。それは昔からそうだった。やっぱり、僕よりラグビー歴の長い方々が見てくれた方がいいと思うので」



 佐賀工戦の前半20分には、敵陣中盤にできたラックの脇をステップとハンドオフの合わせ技ですり抜けた。「自分の持ち味であるステップとアジリティで…」。長所を淡々と説明する。



 13時10分キックオフの伏見工戦に際し、「自分らのラグビーをやれば勝てるという自信は持っている。それを過信にしないで、勝っていきたいです」。自信と謙虚さを混ぜ合わせ、野上友一監督に「大人になったんとちゃいますか」と言われた。



(文・向風見也)

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