オールブラックス１７連勝でストップ！　宿敵ワラビーズと引き分け

　昨年6月から17試合連続で勝ち続け、実質的な世界新記録ともいえるテストマッチ18連勝に挑んだニュージーランド代表（オールブラックス）だが、シドニーのANZスタジアムで8月16日、永遠のライバルであるオーストラリア代表（ワラビーズ）と12-12で引き分け、偉業達成はならなかった。

　ラグビーチャンピオンシップ（南半球4か国対抗）開幕戦であると同時に、両チームが争うブレディスローカップの第1戦を兼ねたこの試合、互いにノートライで、ペナルティゴールのみで得点を重ねた。
　雨でグラウンドコンディションが悪いなか、オールブラックスは自慢のアタッキングラグビーを爆発させることができず、2人がイエローカードをもらうなど反則の多さが目立った。一方のワラビーズは、流れが傾きかけたところでラインアウトをミスするなどややセットプレーが不安定で、数的有利となりながら相手の堅いディフェンスを崩すあと一手が足らなかった。

　テストマッチ連勝記録は、IRB（国際ラグビーボード）の正式加盟国ではないキプロス代表の23連勝（更新中）がトップだが、IRB加盟国ではニュージーランド代表（1965年9月〜1969年6月／2013年6月〜2014年6月）と南アフリカ代表（1997年8月〜1998年11月）、それに現IRB世界ランキング49位のリトアニア代表（2006年10月〜2010年4月）が持つ17連勝が最高。一時期、リトアニア代表は18連勝と思われていたが、のちに公式記録に誤りがあったことが確認され、オールブラックスは今回、記録を塗り替えるチャンスだった。

　ニュージーランド代表は2年前も世界新記録に近づいたが、そのときも偉業達成を阻止したのはオーストラリア代表だった。2012年10月20日、16連勝でライバルと対峙したオールブラックスは、18-18と、当時も引き分けで悔しい思いをしていた。

　オールブラックスとワラビーズの因縁の対決は次週、ニュージーランドに舞台を移し、23日にオークランドのイーデンパークで再び激突する。