女子 2022.11.15

女子ラグビーをメジャーに! 『六智戦』開催、関東学院六浦と石見智翠館の主将の想い。

女子ラグビーをメジャーに! 『六智戦』開催、関東学院六浦と石見智翠館の主将の想い。
2022年11月13日に開催された第2回『六智戦』


 第2回『六智戦』が11月13日に大阪府堺市にあるJ-GREEN堺で開催された。
 『六智戦』とは関東学院六浦高校女子ラグビー部の『六』と、石見智翠館高校女子ラグビー部の『智』から一字を取った定期戦の愛称である。この定期戦は昨年花園ラグビー場で第1回大会が開催され、今年が2回目となり単独高校女子同士の15人制としては類を見ない定期戦である。

 いまや両校は日本全国でもトップクラスに位置するライバル校同士で、昨年の7人制全国大会では関東学院六浦が、今年の全国大会では石見智翠館が優勝し、しのぎを削っている。
 関東学院六浦の梅原洸監督は「石見智翠館さんの姿を追ってようやく背中が見えてきた」と語り、石見智翠館の磯谷竜也監督も「関東学院六浦さんの存在が更に成長させる」と、お互いをリスペクトし、切磋琢磨する関係である。

 両校には毎年全国から多くのラガールが入学してくる一方で、生徒の苦悩も多い。
 「私は足が遅いんですがスクラムでは負けません」など7人制に向かない生徒もいる。
 本来、15人制ラグビーは多種多様な個性を持った15人と15のポジションがあり、その個性の融合がラグビーの醍醐味であるが、競技人口がまだまだ少ない高校女子ラグビー界では15人制の大会は少ない。7人制ではメンバーから外れてしまう。
 そんな中、単独高校で15人制チームを作れる両校が15人制にフォーカスした『六智戦』を始めた経緯がある。
 今年は全国大会が終わったこの時期に開催された。

 雨でボールが手につかない中、試合は激しいブレイクダウン、浴びせ倒すタックル、そして華麗で鋭いラン……。一進一退の攻防の末、今年は関東学院六浦が21-7で勝利した。対戦成績は1勝1敗の五分になった。
 白熱したゲームの余韻がさめやらぬままにおこなった7人制ゲームでは、両校の3年生が出身地別に入り乱れて『50Hz vs. 60Hz』で和気あいあいと開催。そして、彼女たちの高校3年間の幕は両校同じ日に閉じた。

試合後、両校揃って保護者にあいさつ
みんなでスマイル

 高校3年間ともに敵チームとして戦ってきた石見智翠館の冨岡日和キャプテンと関東学院六浦の西亜利沙キャプテンは、小学校時代から相手チームとして意識しあってきた間柄である。そんな2人は『女子ラグビーの普及』を口揃えて発言する。
「3年間苦楽をともにしてきた仲間とラグビーがしたい」
「高校女子ラグビーはこれからまだまだ発展する可能性を秘めている、メジャーにしたい」と。
 この『六智戦』は貴重な機会であったようだ。
 そして2人はこう続けた。
「このような機会を与えてくれて感謝している。そして、このような貴重な機会を後輩たちにも味わってもらいたい。それが高校女子ラグビーや彼女たちも歩んできたジュニアラグビーの発展につながり、日本女子ラグビーの文化を創れるのではないだろうか」

関東学院六浦の西キャプテン(左)と石見智翠館の冨岡キャプテン

 この『六智戦』を通じて学んだことは、プレーだけではない貴重な仲間との絆、そして相手をリスペクトする心。そして、すべての感謝であった。
 何より、2人が経験してきた3年間は違えど、自分たちが感じてきたこと、体感してきたことを伝えていきたい。来年の『六智戦』は自分たちで作り上げ、更に後輩たちに継続していってもらいたい。そして自分たちができる小さなことをSNS等を通じ広めていきたい。そんな思いが芽生えたノーサイドであったようだ。
 そして、会の締め括りとして2人の一丁締めで第2回六智戦を終えた。

 来年の『六智戦』は両校の現3年生がOGとなって後輩のために手作りで企画から作り上げることとなり、『六智戦』は新たなフェーズに向かう。
 どんな景色が拡がるのか、いまから楽しみである。

アフターマッチファンクション。智翠館のスマイルを六浦もし、六浦のMを智翠館もポーズ

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