国内 2013.10.28

埼工大、朝鮮大が敗れ全勝消える。関東大学リーグ戦3部は3校が4勝1敗に。

埼工大、朝鮮大が敗れ全勝消える。関東大学リーグ戦3部は3校が4勝1敗に。

 関東大学リーグ戦3部は10月27日(日)、第5節を行った。
 ここまで4戦全勝の埼玉工業大は東京農業大に17-22で、朝鮮大は防衛大に29-37でそれぞれ逆転され敗れた。埼工大、朝鮮大、東京農大が4勝1敗で並んだ。
 次節11月10日、埼工大と朝鮮大が対戦する。


(写真と文/見明亨徳)


 



埼工大(青)の2人の留学生を止める東京農大


 


 


【東京農大 22-17 埼工大】



 東京農大が埼工大の2人の留学生LOモツアプアカアライモアナ(3年)、NO8タウファオリヴェ(3年)のペネトレーター(突破役)を止め切り勝利をつかんだ。



 先制は埼工大に許したが前半17分にSO依田幸大(2年)が左タッチライン際を快走、トライを奪い2点差に迫ると(5-7)、29分、右WTB板倉克麿(4年)が逆転トライを右隅に決める。3分後には自由奔放なランを見せた山崎慎悟(3年)がポスト下へ。コンバージョンはFB村本雄利(4年)が決めて19-7とした。



 埼工大も後半に入って1T1G1PG。10点を返して17-19とし、さらに2人の留学生がボールを持ってゲインを図る。しかし、東京農大の執拗なタックルに行く手を塞がれた。最後は東京農大がPGで点差を広げてノーサイドを迎えた。部員が23人(4年生3人、1年生は4人)というなかで戦う埼工大・西村浩之監督は、「ケガ人がでており影響した。大学の支援は変わらないがなかなか部員が増えない」と現状を語った。



 勝利の東京農大・小野?慧監督は、会心の出来に満足の表情だった。
「春、埼工大に60点を取られ負けた(7-63)。今日の試合がヤマ場と選手に言い聞かせてきた。ディフェンスは埼工大の留学生を止めることに集中した」


 


 



朝鮮大(赤)をゴールライン(黄色)手前でしのぐ防大


 



【防衛大 37-29 朝鮮大


 


 シーソーゲームになった。最後は防大のゴール前の粘りのディフェンスが勝利を呼び込んだ。
 前半は計3度の逆転が演じられ、22-18と朝鮮大がリードした。その展開は後半も続く。6分、防大はラインアウトから強みのFWを活かし、NO8伊藤陽童(4年)のトライで23-22と逆転。しかし朝鮮大も10分、防大ゴール前のスクラムからフェーズを重ね、右WTB金時裕(キン・シユ、3年)がトライ。29-23と、5度目の逆転に成功した。




 しかし、その後勝利をたぐり寄せたのは防大。23分に再びNO8伊藤のトライ(2つめ)で29-28とすると、コンバージョンをすべて失敗していたFB渋谷大輝(2年)が決めて30-29と6度目の逆転を果たす。そして、しつように防大ゴールへ迫る朝鮮大を低く献身的なタックルで止め、ラックでのターンオーバーを繰り返す。36分にはスキを突いたFB渋谷がトライを奪い、防大が今季初勝利を勝ち取った。



 攻守両面でチームを引っ張った防大HO眞田光隆(4年)は栃木・佐野高出身。高校時代は早大OB藤掛三男監督から「タックルを学びました」と話す。「今日の一戦にかけていました。初めての勝利で嬉しい」と涙を見せた。山本巧監督も「大学からラグビーを始めた学生や高校時代もレギュラークラスでなかった学生がほとんど。FWとディフェンス、強みをしっかり準備した結果が出た。学生の戦いに感動した」とこちらも涙。


 


 敗れた朝鮮大、李鐘基(リ・チョンギ)監督は「4勝と4敗のチームという試合。選手には勝てるという慢心が2日前の練習前に見えた。敗戦をいい機会ととらえて精神的なものを直したい」と前を向いた。


 

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