京産大が23季ぶりに関西制覇!7戦全勝で5度目のV
京産大が1998年度に2連覇を果たして以来、23季ぶりの関西制覇を決めた。
新指揮官の廣瀬佳司監督が穏やかな表情で喜びを伝える。
「23季ぶりというのは監督になってから知りました。こんな勝ててなかったのか、というのが実感です。そういう意味でも、今年しっかり勝ってくれた学生たちに感謝しています。これまで部を支えてくださった方々にも良い報告ができることを嬉しく思います」
12月4日。たけびしスタジアム京都で、関西大学リーグの最終節がおこなわれた。京産大が33-5で関西学大を辛くも下し、7戦全勝(勝ち点32)で5度目の関西リーグ優勝を果たした。
京産大にとっては勝ち点2以上で優勝が決まる一戦。相手はここまで全敗で最下位に沈む関西学大だったが、13回ものペナルティを重ね、久しぶりの優勝を飾る快勝とはならなかった。
「大学入って初めてのことで浮かれてしまったというか、無意識のところでどこかにスキがあったのかもしれません。関学さんのプレッシャーに対して前半はいいラグビーができなかった」とPR平野叶翔主将は振り返った。
前半、ペースを握ったのはチャレンジャーの関学だった。
序盤からディフェンスでペナルティを重ねる京産に対し、関学は長い時間敵陣で過ごす。その間に何度もゴール前に迫った。
ただスコアがなかなか動かなかったのは、京産がペナルティを重ねながらも最後に粘りを見せたからだ。4分にPR平野がゴール前でジャッカルを決めると、34分、38分にも連続でジャッカルに入り、ピンチを救った。プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍だった。
逆に15分、京産大がスクラムで得たPKからゴール前に迫り、肉弾戦で14フェイズ重ねて先制トライを奪った。
以降も、関学に攻め込まれる時間帯は続いたが、LOアサエリ・ラウシーが相手モールを粉砕するなどゴールラインだけは割らせなかった。
「フィジカルやブレイクダウンには時間をしっかり割いてきた。やってきたことができれば守れる手ごたえはあったので、我慢の時間でもしっかり頑張ろうと伝えていました」(平野主将)
近場での勝負ではジャッカルに遭い、展開すればエラーが起きる関学だったが、前半終了間際、ついにトライを奪った。敵陣22㍍ライン内ラインアウトから、WTB加藤匠朗が2人、3人と抜き去り、左隅に飛び込んだ。
京産7-5関学で迎えた後半の立ち上がりも膠着状態が続いたが、ハーフタイムでブレイクダウン周りのペナルティを修正した京産が徐々に突き放す。
「練習でやってきてないことをずっとやっていたので、それは違うと。京産らしいラグビーを体現しようと」(平野主将)
34分にはこの日、ビッグタックルにラインブレイクと攻守で活躍したCTB堀田礼恩がトライを挙げて、26-5とし安全圏に入った。後半だけで4トライを奪い、歓喜の笛を迎えた。
京産大は12月26日に熊谷で、日大×日体大の勝者とぶつかる。