国内 2025.09.10

【2025年度戦力分析・明治大学】立て直す力を。

[ 編集部 ]
【2025年度戦力分析・明治大学】立て直す力を。
FL最上太尊(撮影:イワモトアキト)

[明治大学(昨季大学選手権ベスト4/関東大学対抗戦A 3位)]

 収穫と課題が明確なシーズンだ。

 ポジティブな側面はディフェンスとセットプレーの向上。ブレイクダウン周りの整備やタックルスキルの修練に取り組み、春季交流大会における1試合平均失点は昨季の32.4から14.8にまで下がった。

 セットプレー安定の要因には練習時間の変化が大きい。週2回、30分延長して主にユニットトレーニングに充ててきた。スクラムの中心は、フィールドプレーにも優れるHO西野帆平(4年)。PRは田代大介(3年)、檜山蒼介(3年)、山口匠(3年)、富田陸(4年)など人材豊富だ。

 ラインアウトを担うLOは、U23日本代表の亀井秋穂(3年)と物部耀大朗(3年)が軸となる。

 BRは、パワーと運動量を備えるFL最上太尊(4年)、東福岡出身のNO8藤井達哉(3年)とFL大川虎拓郎(3年)も力をつけた。副将を務める楠田知己(4年)と利川桐生(4年)の両FLの負傷は気になるが、じきに戦列に戻るだろう。

 BKはスキルフルな選手が揃う。SH柴田竜成(4年)、タイプが異なるSOの伊藤龍之介(3年)と萩井耀司(2年)のハーフバックスがゲームを作り、主将のCTB平翔太(4年)がそれを支える。同じCTBでは東海隼(4年)が好調を維持。バックスリーはWTB海老澤琥珀(3年)、WTB白井瑛人(2年)、日本代表のFB竹之下仁吾(3年)が中心。ルーキーのSH後藤快斗、FB古賀龍人も活きのいいプレーを見せている。

 課題は劣勢時の対処か。6月の帝京大戦(0-31)や8月の筑波大戦(22-31)に顕著だが、一度ペースを奪われると活力を失いがち。苦しい時間帯をしのぐ我慢強さと、跳ね返す精神的なたくましさを身につけたい。 

(文:三谷 悠)

※ラグビーマガジン10月号(8月25日発売)の「大学ラグビー主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月14日 vs筑波大●22-31
8月17日 vs天理大○80-19
8月21日 vs京都産業大○67-24
8月24日 vs帝京大●21-28

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