3チーム競合したジュリアン・サヴェア、弟がいるウェリントンに復帰決定。
ニュージーランドの地方代表選手権大会で20年ぶりの優勝を目指すウェリントンは8月26日、来月11日に開幕するマイター10カップへ向け、かつてキャプテンを務めたジュリアン・サヴェアが3年ぶりに復帰すると発表した。
ジュリアン・サヴェアは2012年から2017年にかけてニュージーランド代表“オールブラックス”で活躍し、歴代2位タイの46トライを記録したパワフルなランナー。2015年のワールドカップで1大会最多トライ記録に並ぶ8トライを挙げるなどしてオールブラックスの連覇に貢献し、ワールドラグビーの年間最優秀選手賞に2度ノミネートされたこともある。
2018年から2シーズンはフランスのトゥーロンでプレーしていたが、今年5月に帰国。スーパーラグビー アオテアロア期間中には、負傷者や欧州移籍組のカバーとしてハリケーンズに追加招集されていた。
国内最高峰大会のマイター10カップへ向けては、現在住んでいるオークランドや、そこから近いノースハーバーも獲得に興味を示していたが、弟のアーディー・サヴェアがいる古巣のウェリントンに復帰することを選んだ。
昨年のマイター10カップで決勝に進むも、内田啓介(パナソニック ワイルドナイツ)が加入したタスマンに敗れ準優勝だったウェリントン。今年のスコッドは8月28日に発表されるが、経験豊富なワールドクラスのWTBで、CTBとしても新たな魅力を感じさせる30歳のジュリアン・サヴェアが加入することとなり、王座奪還へ向けて充実した布陣が予想される。
例年なら、マイター10カップはザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)とシーズンが重なるため、オールブラックスの選手はほとんど参加できないが、今年は新型コロナウイルスが世界的に大流行した影響でラグビーの国際カレンダーが大きく変わったため、オールブラックスの選手たちも最初の2ラウンドまでは出場可能といわれている。また、ジャパンラグビートップリーグは来年1月開幕予定のため、ニュージーランドに帰国しているトヨタ自動車ヴェルブリッツのキアラン・リード(オールブラックス前主将)もカウンティーズ・マヌカウと短期契約を結び、マイター10カップに参戦する。