コラム
2019.08.15
【ラグリパWest】橙色のためのスラッシー。 田邉淳[クボタスピアーズ アシスタントコーチ]
昔は「アツシ」。今「スラッシー」。
ラグビー仲間からの呼び名である。
田邉淳は笑いながら説明する。
「外国人にはアツシって発音しにくいみたいです」
田邉は今年4月、オレンジ色ジャージーのクボタスピアーズのアシスタントコーチに就いた。
「最初に話を持ってきてくれて、待遇など内容が具体的でした」
スーパーラグビーのサンウルブズのスキルコーチから転身する。
就任後、すぐに結果が出る。
トップリーグのカップ戦では神戸製鋼に7−43で敗れたものの準優勝。クボタにとって、メジャー大会における決勝進出は1978年の創部以来、42年目で初の快挙になった。
チーム広報の岩爪航(わたる)は評する。
「田邉コーチの功績は大きいです。タフであることや勝利にこだわることなどの文化をスピアーズに持ち込んでくれました」
一歩引いた外からでも、34歳の元PRは良化を感じている。
元々このチームにはヘッドコーチ(監督)であるフラン・ルディケの薫陶がある。
教員上がりの指導者は選手との1対1の面談を重視。人間的な結びつきを強めてきた。
ルディケの出勤は誰よりも早い。田邉が6時ごろ、千葉・船橋のクラブハウスに着くと、淹れたてのコーヒーを注いでくれる。
「毎朝、彼のコーヒーが飲めて幸せです」