2012アジア5カ国最終節 2位争いと降格回避の激闘へ
(豊田自動織機所属で、香港代表の中心選手であるマーク・ライトはベンチスタート)
日本代表がアジア最強であることは先週土曜日に証明されたばかりだが、「HSBC アジア5カ国対抗 2012」の戦いはまだ終わっていない。今週末にトップ5の最終節2試合が予定されており、アジアNO.2の座を狙う韓国と香港、2部リーグ(ディビジョン1)降格を免れたいカザフスタンとUAE(アラブ首長国連邦)にとっては大事なゲームとなる。
初戦でライバルの香港を降し、現在2勝1敗(勝点11)で2位の韓国は、26日にホームで行われるUAE戦に引き分け以上ならばナンバー2が確定する。2年ぶりにトップ5復帰となった今季は、LO劉永男(ユ・ヨンナム/パナソニック)やPR許雄(ホ・ウン/NTTドコモ)など複数のトップリーガーを中心に結束し、攻守ともに力強さを見せた。戦力では最終戦の相手を上回っており、優位な立場は変わらない。
一方、1勝2敗(勝点6)のUAEは、勝利を前提とし、ボーナスポイント次第では2位に浮上するチャンスは残っている。しかし、敗れれば最下位フィニッシュの可能性もあり、死力を尽くす80分間となるだろう。今月18日には、アメリカン・サモアがIRB(国際ラグビーボード)の正式メンバーになった傍ら、UAEもIRBの准会員として承認されたばかりであり、最高パフォーマンスが期待される。
逆に、苦しい状況に追い込まれているのはカザフスタンだ。2008年の第1回大会以来トップ5であり続け、2009年と2010年には2位の好成績を収めた愛称ノーマッズ(遊牧民たち)だが、主力選手を欠いた不利もあり、今季はこれまで3戦全敗(勝点1)で最下位。かすかに背中が見える4位UAEが韓国戦でボーナスポイントを上乗せすれば自力でトップ5残留を決めることはできなくなるが、大逆転ドラマを信じて、26日の香港戦に臨むしかない。
そして、開幕前に「打倒日本」を目標に掲げた香港は、新生ジャパンに0−67と完敗するなど、これまで1勝2敗(勝点7)とふがいない戦いが続いた。前節で危険なプレーを行ったFBロス・アーマーは最終戦には出場できないが、13年ぶりに旺角スタジアムで行うホームゲームであり、来季へつながる奮闘で締めくくりたいところだ。
(情報・写真提供/アジアラグビー協会)
NO8アリスター・トンプソン(ボール保持者)がUAEの主将として先頭に立つ
(photo by RJP)