海外 2019.03.23

悔しさ募るサンウルブズ 南アの強豪ライオンズに屈し5敗目

[ 編集部 ]
悔しさ募るサンウルブズ 南アの強豪ライオンズに屈し5敗目
後半途中から出場したマフィはパワフルな突進などでサンウルブズを鼓舞した(撮影:長岡洋幸)

 1年数か月後にスーパーラグビーから除外されることが決まった日本チームのサンウルブズは、悔しい報せの翌日、3月23日にシンガポール・ナショナルスタジアムでライオンズに挑んだが、勝つことはできなかった。2016年から3季連続でファイナリストになっている南アフリカの強豪相手に奮闘したものの、24-37で敗れた。今季これで1勝5敗。

 サンウルブズは立ち上がりはよかった。
 開始早々にWTBゲラード・ファンデンヒーファーが観客を沸かせ、5分にはFLベン・ガンターのゲインからつなぎゴールに迫った。トライラインに手を伸ばしたPR具智元のグラウンディングは認められなかったが、その直後、スクラムから連続攻撃を仕掛けたサンウルブズに対してライオンズのWTBシルヴィアン・マフーザが反則を犯し、レフリーはイエローカードを出してペナルティトライを宣告した。

 しかしライオンズは13分、ラインアウトからモールで押し込みトライ。SOエルトン・ヤンキースがコンバージョンを決め、同点となった。

 しぶといディフェンスを続けていたサンウルブズだが、35分に自陣深くで反則を犯し、ライオンズは得意のドライビングモールでゲームキャプテンのHOマルコム・マークスがトライゲッターとなり、勝ち越した。

 7-12、5点ビハインドで折り返したサンウルブズは、後半早々にPGチャンスを得、今季キック成功率100%を継続しているSOヘイデン・パーカーが確実に決めて点差を詰めた。

 しかし、ゲームキャプテンを務めたダン・プライアーが試合後に語るのだが、課題となっていた規律が守れず(この試合の反則数は12)、自分たちのミスもあって、相手のペースに持ち込まれてしまった。

 ライオンズは52分(後半12分)、ゴール前のモールから持ち出したSHニック・グルームが間隙を突いてインゴールに飛び込み、点差は広がった。サンウルブズは56分にも反則で自陣深くへの侵入を許し、ライオンズのSOヤンキースがトライを決めた。61分には交代で入ったばかりの2018ワールドラグビー年間最優秀新人、南ア代表WTBのアピウェ・ディアンティが中央突破で大きくゲインし、つないで、CTBライオネル・マプーがフィニッシュした。

 食らいつきたいサンウルブズは65分、敵陣深くのスクラムから持ち出したNO8アマナキ・レレイ・マフィがパワーと粘りでゴールラインに迫り、リサイクル後、FLラーボニ・ウォーレンボスアヤコがインゴールに突っ込んで得点した。

 しかし、12点差に詰めたサンウルブズだが、68分にスクラムで反則を取られ、ライオンズはPGで加点。75分にもサンウルブズの落球から攻めに転じたライオンズがトライを挙げ、勝負を決めた。

 サンウルブズは79分に再びウォーレンボスアヤコがトライゲッターとなったが、7点差以内の敗戦で得られるボーナスポイントには届かなかった。

 サンウルブズは次週(3月29日)、オーストラリアのニューカッスルでワラターズと対戦する。

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