サンウルブズ、強豪ワラターズ相手に健闘するも1点差惜敗。劇的DGとはならず。
2014年のチャンピオンで昨年はベスト4、今年もオーストラリア・カンファレンスの優勝候補であるワラターズを、日本チームのサンウルブズが苦しめた。しかし、勝てなかった。対戦した過去3試合すべて50点以上奪われ大敗した相手に挑み、奮闘したが、30-31で惜敗した。
2019スーパーラグビーの国内開催初試合(第2節)。2月23日、東京・秩父宮ラグビー場には14,499人の観客が足を運んだ。
サンウルブズは、先週シンガポールでおこなわれた開幕戦でシャークス(南アフリカ)に惨敗していたが、そのとき敗因となったスクラムは改善され、ディフェンスには粘りがあり、勝利へ向けてハングリーに牙をむいた。
「結果は残念だが、誇りを持てる試合。1週間、いい準備ができた結果だと思う。ファンの声援に押されて、いいディフェンスができた」(サンウルブズ:クレイグ・ミラー主将)
サンウルブズは先に流れを引き寄せた。
前半7分、インゴール隅に飛び込もうとしたワラターズのWTBカーティス・ロナに対し、WTBセミシ・マシレワがトライセービングタックルを決めた。
するとその1分後、CTB中村亮土が自陣22メートルライン付近でインターセプトして大きくゲインし、サポートについていたWTBゲラード・ファンデンヒーファーにつないで先制トライを挙げた。
リスタート後まもなく、ワラターズにトライを奪い返され同点となったが、サンウルブズは15分、20分と相手ボールのスクラムを圧倒し、チームは活気づいた。
前半、自陣でプレーする時間が多かったサンウルブズは、がまんのディフェンスが続いた。
先発にオーストラリア代表キャップ保持者を11人並べたワラターズは攻め続け、24分、29分とFBイズラエル・フォラウが連続トライを挙げてリードを奪った。
それでもサンウルブズは、SOヘイデン・パーカーがPGで得点を重ねて食らいつき、38分に逆転する。目まぐるしい攻防のあと、ハーフウェイ手前でPKを得ると、SH茂野海人がクイックタップから仕掛け、WTBファンデンヒーファーの力走で敵陣22メートルライン内に入り、テンポよく展開、CTB中村からオフロードパスをもらったLOトム・ロウが抜け、逆転トライを決めた。ニュージーランド出身のロウは6年前にバスケットボールからラグビーに転向した異色の選手で、サンウルブズの5番をつけて臨んだこの試合がスーパーラグビーデビュー戦だった。
20-17で折り返したサンウルブズは後半早々、PGで3点を追加し、6点リードとする。