「ほぼ最強のメンバーで来日できた」。ワラターズは今回も大勝狙う。
指揮官自ら「現在の最強」と言い切る布陣だ。
2月23日にサンウルブズと戦うワラターズが試合前日、秩父宮ラグビー場でトレーニングをおこなった。
インタビューに応えたダリル・ギブソン ヘッドコーチは「怪我人が少しいますが、最強に近いメンバーで来日できた」と話した。
同HCは、今回のサンウルブズ戦でワラターズの指揮を執って50試合目になる。2016年シーズンから現職を務め、「チームには一貫性が出てきてきました。やりたいことがやれるようになってきた」と自信を示す。
「自分たちの強みは積極的な攻撃のスタイル。ディフェンスは、まだやれることがある」
チームとして好成績を残すのと同時に、ひとりでも多くのワラビーズを輩出することも目標に定めている。
サンウルブズ戦に臨むメンバーを眺めると、特にBKの攻撃力が高い。
SHには昨季からの勢いを維持しているジェイク・ゴードン。SOのバーナード・フォーリーは抜きにかかっても、キックも、ともに高いスキルを見せる。
カートリー・ビール、カーマイケル・ハントで組むCTB陣は天才肌。爆発力もランスキルも高いし、カーティス・ロナ、アレックス・ニューサムはアウトサイドで迷いなく走るタイプだ。最後尾には、ハイボールに強く、大胆に走る天才フットボーラーイズラエル・フォラウもいる。
この試合がワラターズでの50回目のキャプテンとなるFLマイケル・フーパーがまとめるFWも力を持つ。BKに好球が多く渡るなら、サンウルブズにとっては厄介になる。
ゲームメーカーのSOフォーリーは、サンウルブズについて「アタック力があり、自分たちのスタイルを持っているチーム」と警戒する。
ただ、攻める意志なら自分たちも負けない。「自分たちもアタックを前面に出す」と話した。
前週の開幕戦ではハリケーンズと戦い、試合終了間際のPGが入れば逆転勝ちという接戦を繰り広げた(19-20)。
フォーリーはそのPGを外したことについて、「それまでのキックは好調だっただけに、最後、FWが作ってくれたチャンスを活かせなかったのは残念だった」と振り返った。
「ただ、シーズンは始まったばかり。キックも含め、あの試合で出た反省点を直して、いい状態を作っていきたい。ハリケーンズ戦ではアタックでうまくいかないところが出ましたが、防御で粘ることができたのは収穫だった」
昨年はプレーオフに進出し、準決勝まで勝ち進んだ。
弱点だった防御力が上昇しているだけに、試合を重ねてコンビネーションが高まれば、持ち前のアタック力が爆発しそう。
過去3回の対戦ではワラターズが3勝。57点、50点、77点と大量得点を奪い、スカイブルーのジャージーがいずれも大勝している。
秩父宮ラグビー場での今季初戦で初勝利を挙げたいサンウルブズにとっては、難しい相手であることは間違いない。