日本代表・下川甲嗣が語るワラビーズ撃破の鉄則。
国立競技場でオーストラリア代表とぶつかる。
ラグビー日本代表の下川甲嗣は、10月25日の東京・国立競技場での大一番を展望する。
「オーストラリア代表は、(走者が)タックルされても繋ごうとする。それに対し、こちらは1人目が(タックルに)刺さるのも大切ですが、2人目(守りの援護役)が速く入ってボールを『殺す』。そうして相手のやりたいアタックを止めることで、自分たちのディフェンス(ライン)をセットする時間を作れる」
身長188センチ、体重105キロの26歳。オープンサイドFLで先発する。ランとパスのスキルのほか、献身的な防御も光る。今回のメンバー23名中9名いるワールドカップ経験者の1人で、昨年に若返った現代表ではリーダーを託される。
「チャンスは——もちろん、作り出したいですが——そんなに多くあるものではない。そこでしっかり獲り切る。また(プラン上、膠着状態となりやすい)試合中盤の守備の一貫性で(も重んじて)、スコアでプレッシャーをかけたい」
粘り強く走者を押し返し、限られた好機をものにして僅差で白星を掴みたい。ミッションクリアのために、グループ内の型を高次で共有する。
「敵陣22メートルエリアに入ってからの戦い方は、ある。その遂行力、連携、ブレイクダウン(が肝)」
18日に大阪であったセカンドチーム同士の一戦では、再三、敵陣のトライゾーン上でグラウンディングを防がれた。7-71で大敗。状況を変えるには、接点でタックラーを引きはがす動きの質が問われる。
味方を孤立させない。
「その部分(は重要)かなと」
話をしたのは20日。宮崎合宿中の練習後にオンラインでメディアと繋いだ。
本番前日の24日には雨のぱらつく会場で最終調整。先のテストマッチから先発を13名も入れ替えた相手を、組織力でなぎ倒したい。




