日本代表 2023.12.13

エディー・ジョーンズ氏が日本代表ヘッドコーチに復帰決定! 日本ラグビー協会が公式発表

[ 編集部 ]
エディー・ジョーンズ氏が日本代表ヘッドコーチに復帰決定! 日本ラグビー協会が公式発表
先週末、サンゴリアスのディレクターオブラグビーとして秩父宮にいたエディー・ジョーンズ氏(撮影:松本かおり)


 闘将、エディー・ジョーンズが戻ってくる。
 日本ラグビー協会は12月13日、日本代表の次期ヘッドコーチにオーストラリア人のエディー・ジョーンズ氏(63歳)が就任することが決定したと、公式に発表した。
 2016年から指揮を執ってきたジェイミー・ジョセフ氏が今年のワールドカップを最後に退任となり、後任候補には、クボタスピアーズ船橋・東京ベイのヘッドコーチとして昨シーズンの国内最高峰リーグ(リーグワン)を制したフラン・ルディケ氏の名前も挙がっていたが、日本ラグビー協会は面談などを経て、かつて日本代表を指揮した経験があるジョーンズ氏を選任。13日に開かれた理事会で承認され、正式に決定した。

 2024年1月1日からの就任となる。

 ジョーンズ氏は前回、2012年から約3年半、日本代表のヘッドコーチを務め、2015年にイングランドで開催されたワールドカップでは優勝経験がある強豪の南アフリカ代表を破り、「ブライトンの奇跡」「スポーツ史上最大の番狂わせ」などと世界中から称賛された。

 国際的にも最も経験豊富で著名な指導者のひとりで、2017年にはワールドラグビー年間最優秀コーチ賞を受賞している。

2015年のワールドカップで日本代表を指揮したときのジョーンズ氏(撮影:松本かおり)

 新しいスタートだ。
 この1年間はジョーンズ氏にとって辛酸をなめることが多かった。
 8年前に日本を去ったあとイングランド代表のヘッドコーチを務めていたが、昨年末、成績不振により解任。今年、母国のオーストラリアに戻り、5年契約で同国代表ワラビーズの指揮官に就任したが、9試合戦ってわずか2勝しかできず、2027年の自国開催ワールドカップを見据えて若手を多く起用したことが裏目に出たが、今秋フランスでおこなわれたワールドカップは散々な結果に終わり、ワラビーズ史上初のプールステージ敗退という屈辱を味わい、非難され、ジョーンズ氏は10月末に同職を辞任していた。

 ジョーンズ氏をめぐっては、ワールドカップ・フランス大会開催中から日本代表の指揮官に復帰するのではないかと噂があり、本人は繰り返し否定してきたが、ワラビーズを離れたことで新たな扉が開かれ、ジョーンズ氏のことを高く評価する日本ラグビー協会が今回の正式決定に至った。

 ちなみに、エディー・ジョーンズ氏の妻は日本人で、母親は日系アメリカ人だ。

 2023年のワラビーズでは屈辱的な結果に終わったが、ジョーンズ氏が世界トップクラスの指導者であることは間違いない。
 コーチ歴は約30年。
 現在ディレクター・オブ・ラグビー(コンサルティング)を務める東京サントリーサンゴリアスとの関係は深く、同チームの指揮官だった2011年度はトップリーグ優勝と日本選手権連覇を成し遂げた。
 それ以外にも数多くのタイトルに輝いており、クラブシーンでは2001年にブランビーズをオーストラリア勢初のスーパーラグビー(当時:スーパー12)優勝に導いている。
 インターナショナルラグビーの経験も豊富で、初めてオーストラリア代表のヘッドコーチを務めた時代には2003年のワールドカップで準優勝。日本代表の指揮官としては、2015年のワールドカップで南アフリカ代表撃破を含む歴史的3勝を遂げ、日本にラグビーフィーバーをもたらした。そして、イングランド代表を率いてからはシックスネーションズ(欧州6カ国対抗戦)で2016年のグランドスラムを含む優勝3回、2019年のワールドカップでは準優勝に導いた。そして、テストマッチ18連勝の記録を作った2017年にはワールドラグビー年間最優秀コーチ賞を受賞。イングランド代表指揮官としてのラストイヤーは残念な結果に終わったが、2016年から2022年にかけての7年間で81試合指揮を執り、59勝2分20敗、勝率72.8%はイングランド代表歴代ヘッドコーチのなかで最高勝率である。

 日本代表ヘッドコーチ復帰が決まったジョーンズ氏は、14日に会見をおこなう予定。

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