日本代表 2025.08.14

池田悠希、日本代表デビューのために変えた意識と準備。

[ 向 風見也 ]
池田悠希、日本代表デビューのために変えた意識と準備。
ブラックラムズでは昨季全18試合に出場した池田悠希(撮影:福島宏治)

 30歳でのテストマッチデビューを目指す。

 リコーブラックラムズ東京の池田悠希は8月12日、同月下旬からのパシフィック・ネーションズカップに向けたラグビー日本代表のキャンプメンバーに名を連ねた。

 昨秋のキャンペーン以来の招集となる。関係者の話を総合すると、コンディションさえよければ代表に戻るべきだと期待されていた。

 東海大仰星高、東海大、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスを経て、2021年に現所属先に移籍。ジャパン入りを目指しての決断だった。

 バスケットボール経験者とあり、かねてハンドリング、フットワークに秀でる。何より身長187センチ、体重100キロのサイズを活かした突進は、昨秋の日本代表初選出を経てさらに際立っているような。

 昨年、約9年ぶりにスタートしたエディー・ジョーンズヘッドコーチ体制のジャパンで活動し、昨年12月からの国内リーグワン1部へよい兆しを掴めたという。

「(代表合宿の)レベルは高かったです。自分の課題も(直近の国内)シーズンに入る前に明確化できた。(リーグワンでは)自分がどうすれば初キャップを取れるかを意識しながらできました」

 今年5月まで参加したレギュラーシーズンでは、全18試合に出場できた。怪我のあった2023-24シーズンと比べ3倍にあたる。

「(ジョーンズから)スピードを持ってボールをもらうこと、相手にスクエアに(ゴールラインと平行な角度で)仕掛けることなどのフィードバックをもらえたので、そこは、意識的に気を付けました」

 技術的な心掛けのほか、「準備、リカバリー、食事で試行錯誤」したのも結果に繋がったと語る。

 動く前の「準備」と、動いた後に身体を修繕する「リカバリー」と、身体を作る「食事」を見直したのだ。

「本当に、色々です」

 ウォーミングアップ、クールダウンの手順に「自分の形」を定め、こまめに治療院に通い、普段は「いい油を採る」。たんぱく源に魚を選んだり、エネルギーになりやすいとされるMCTオイルをドレッシングの代わりに使ったり。普段の食卓を支える妻には「感謝しています」と微笑む。

「(代表に)呼んでいただけたら、去年よりよくなっている自信があります」

 積み重ねが実りつつある。次なる大会で初陣を飾りたい。

※編集部注:池田悠希選手は8月14日に日本代表合宿から離脱することが発表されました。

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