チームの絆を再確認する機会に。くるみクラブ創立60周年

2025年8月3日、味の素スタジアムにおいて、「くるみクラブの創立60周年記念試合及びレセプション」がおこなわれた。
2022年6月3日に94歳で亡くなられたくるみクラブ創設者・桑原寛樹先生が不在となって初めての周年行事であることから、執行部はこの60周年行事の統一テーマを「KURUMI REVIVE(原点回帰)」とした。
くるみクラブは1965年、中央大学の桑原先生の体育の授業で楕円球と親しんだ学生達が、カリキュラムが終わってももっとラグビーを楽しみたいと望み、それに先生が応えるように創設したという起源がある。やがてそのクラブは中央大学の学生だけではなくオープンクラブとして発展し、神奈川県津久井町に寮を、宮城県蔵王町に合宿所を持つ大きなクラブに発展していった。
この日の記念試合は、学生、社会人、シニア、アカデミーの各カテゴリーで活躍する選手たちが参加し、味の素スタジアムに併設されているアミノバイタルフィールドで熱戦を繰り広げた。
試合で中心となるのは現役の学生や若手社会人だが、「くるみの原点は体育の授業にありという創設の理念に立ち返るべし」ということで、数年前から活動を始めた初めて楕円球を触るようなところからスタートしたアカデミーのメンバーやシニアも加えた、縦割りのチームを編成しておこなった。
それぞれのカテゴリーの選手達が生き生きとプレーをしていたのが印象的だった。
その後、味の素スタジアムのレセプションホールに於いて、創設期のメンバーから現在くるみ学生チームでプレーする若者まで200名余りの参加を得て、記念レセプションが挙行された。挨拶には現理事長で平成27年にアカデミーの選手としてくるみに入った和田龍善氏や、6期の遠藤利明衆議院議員(元東京オリンピック・パラリンピック担当大臣)、女子部としてテニスやクラブを盛り上げてくれた方々や各期のキャプテンなど、永きに渡りクラブを支えた多くの関係者が登壇した。

最盛期には学生だけで300人、クラブ内を20チームに分けて活動をしていたくるみクラブも、今はその時ほどの勢いはなくなってしまったといえるかもしれない。しかし、この日のアカデミーの選手達の活き活きとした動きや目の輝きを見ていると、素人集団のピュアなこのチカラは、70年、100年と続くクラブの新しい歴史を再び創造(REVIVE)してくれるものとの期待を抱かせた。

なお、本年10月11日〜13日には宮城県蔵王町のグラウンドでも記念行事が予定されている。
(文/クラブ19期・櫻井義修)