国内 2025.06.10

「誰にも負けたくない気持ちが大事」。ブロディ・レタリック[コベルコ神戸スティーラーズ/LO]

[ 明石尚之 ]
「誰にも負けたくない気持ちが大事」。ブロディ・レタリック[コベルコ神戸スティーラーズ/LO]
女子日本代表の長田いろは主将からベストフィフティーンの盾を受け取るブロディ・レタリック(撮影:高野徹)

 今季も大車輪の活躍だった。

 第13、14節の2試合を除き、18試合に先発。そのうち16試合はフル出場だった。

 ボールキャリー数は221回を記録、全体の3位にランクインした。
 ディフェンスでもタフに、ハードに体を当て続け、セットプレーでも核となる働きを見せた。

 リーグのベストフィフティーンにも選ばれたコベルコ神戸スティーラーズのブロディ・レタリックは、勝ってシーズンを終えられたことを喜ぶ。
 3位決定戦で埼玉ワイルドナイツを破った。

「トップ3のチームにも自分たちは勝ち切ることができる、若手選手が出ても勝てるという自信をつけることができました」

「もう一つ良かったことは、練習で良いパフォーマンスを見せた若手があれだけ多く試合に出られたことです。チーム内の競争意識、競争力のレベルを上げることにも繋がる」と続けた。

 昨季と同じレギュラーシーズン5位から最終順位を2つ上げられたのは、「プレーシーズンの努力」とみる。

「チームだけでなく、選手一人ひとりの一貫性が上がってきました。一貫性というものは1週間でパッと飛躍的に向上するものではありません。プレシーズンの努力がやっと実を結んだ結果だと思います」

 自身の好パフォーマンスについても、「いままでのNZのスケジュールでは得ることのできてなかったオフ、そしてプレシーズンを過ごすことができたのが良かった」と振り返る。

「特に自分のフィットネスに関しては、パーソナルベストを出せました。S&Cのフィル(ヒーリー)にも『年齢はただの数字』だと伝えておきました」

 裏を返せば、2023年のW杯を最後にテストマッチからは遠ざかっている。
 それでも、世界レベルのパフォーマンスを日本で見せ続けられるのは、日々のメンタリティーにあると説いた。

「絶対に自分に負けたくない、誰にも負けたくないという気持ちを持ってトレーニングに取り組んでいるから(好調を維持できるの)かな。常に高い競争意識を持つことが一番大事だと思います。共同キャプテンとして、それは自分の責任でもある。フィールド上で誰よりも良い選手でいようと思っています」

 スティーラーズとの契約は「来シーズンまで。それ以降はわからない」としたが、「自分は最後までいたいと思っています。来シーズン、自分がもう一度契約をもらえるようにしっかりパフォーマンスを出したい」と愛称・ガズラは語った。

PICK UP