コラム 2025.05.21
【コラム】フランキーさんとの出会い。オーストラリア留学、いいぞ。

【コラム】フランキーさんとの出会い。オーストラリア留学、いいぞ。

[ 中矢健太 ]

 今年の夏、7〜8月には新たな留学プログラムを開始する。
 力を入れたのは、ケガ防止や走り方に特化したトレーニングだ。新たに外部スタッフとして提携を結んだ甲谷洋祐さん(ボンド大ラグビークラブS&Cコーチ)のセッションが加わった。

 甲谷さんはかつてバレーボール女子日本代表のトレーナー、ストレングスコーチを務め、五輪には2回帯同。うち2012年のロンドンで、チームは銅メダルを獲得した。
 現在は、ボンド大のラグビークラブでは男女、今年からは女子ネットボールクラブも指導している。

 長く女子チームを指導する中で着目してきたのは、女性アスリートにおける膝の前十字靭帯のケガだ。
 女性は男性に比べて骨盤が横に広く、筋肉や筋をコントロールできないと膝に負担がかかり、ケガに繋がりやすいという。

 バレーボール女子日本代表のスタッフを務めていた期間も、膝のケガを未然に防ぐことは重要なファクターのひとつだった。
 実際にネットボールクラブへの就任時も、チームの課題として同様のオーダーがあったという。

 ラグビーでは、より激しい方向転換が求められる。
 オフシーズンには、ヘッドコーチと甲谷さんで選手をピックアップし、走り方や方向転換のセッションを実施していた。

 私が現地でパフォーマンスが高いと感じた選手の多くは、そのセッションの受講者だった。
 中にはレッズでのプレー経験がある選手もいた。素人目に見ても、そのしなやかな走り方は周囲と大きな差があった。

 フランキーさんとしても、特に日本でプレーする女子ラグビー選手にチャレンジしてほしい気持ちが強い。

「日本では女子ラグビー部やチームの新設が相次いでいると聞きます。せっかくラグビーを始めたのに、ケガで長期離脱…。これほどもったいないことはありません。現地のラグビーを体感して視野を広げてもらうのと同時に、ケガを未然に防ぐためのヒントを持ち帰ってもらいたいです」

今年の1月には母の道子(みちこ)さんがオーストラリアに。久々に親子の時間を過ごした
写真右端が甲谷さん。ボンドのウィメンズチームはクイーンズランド州チャンピオンとして3連覇中
【筆者プロフィール】中矢健太( なかやけんた )
1997年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学文学部新聞学科卒。ラグビーは8歳からはじめた。在阪テレビ局での勤務を経て、現在は履正社国際医療スポーツ専門学校・外国語学科に通いながら、執筆活動と上智大学ラグビー部コーチを務める。一人旅が趣味で、最近は野村訓市のラジオ『TRAVELLING WITHOUT MOVING』(J-WAVE)を聴きながら、次の旅先を考え中。

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