【リーグワン ディビジョン2】ライナーズが首位シャトルズ撃破! 自力でD1との入替戦決める。

試合前段階で3位のNECグリーンロケッツ東葛を勝ち点2上回る花園近鉄ライナーズにとっては、勝てばその時点で2位が確定しディビジョン1との入替戦行きが決まる状況。何としても自力で決める――。そんな思いが、最終節の80分間を貫いた。
先制したのはすでにディビジョン2の優勝が決定しているホストの豊田自動織機シャトルズ愛知だった。開始12分、スクラムからのサインプレーがやや乱れたところでこぼれ球を拾ったWTBチャンス・ペニがラインブレイクし、右中間へ走り抜ける。
しかしライナーズはすかず反撃。直後のキックオフでディフェンスから圧力をかけてチャンスをつかむと、15分に左展開で大外を突破しWTB片岡涼亮が追撃のトライを挙げた。
その後しばらくは拮抗した展開が続いたが、32分にゴール前スクラムのチャンスを得たライナーズは、パワフルなドライブからサイドへ持ち出したSHウィル・ゲニアが右中間へ。これで12-7と逆転すると、38分にはイエローカードでシャトルズがひとり少ない数的優位に乗じて連続攻撃でたたみかけ、FL野中翔平がトライラインを超える。
一方シャトルズはウォームアップで足を痛めた大黒柱のSOフレディ・バーンズに代わって急遽先発に入ったSOジェームズ・モレンツェが42分にハーフウェーライン上からロングPGを狙ったが、惜しくもポストに当たって不成功。19-7とライナーズのリードでハーフタイムを迎えた。
サイドが入れ替わった後半も、主導権を握ったのはライナーズだった。8分、SHゲニアの巧みなチップキックからゴール前に迫り、WTB片岡が2本目のトライをマーク。ピンチをしのぎきった後の22分には、狙い通りにボールを動かしてLOサナイラ・ワカが豪快にトライゾーンへなだれ込む。
さらに30分、相手陣22メートル線内のラインアウトを獲得すると、力強くモールを押してHO金子惠一がフィニッシュ。最終スコアを38-7まで伸ばして、フルタイムを迎えた。
今季ベストのパフォーマンスでボーナスポイント付きの勝利を手にし、勝ち点を51に伸ばしたライナーズは、ディビジョン1との入替戦に進む残りひと枠を確保。2週後に第1戦を迎える入替戦では、三重ホンダヒートと対戦することとなった。
一方、思わぬ完敗を喫したシャトルズだが、バーンズのキックオフ直前での出場回避などアクシデントがあったことを考えれば、仕方のない面があったのも確かだ。「しっかり切り替えて臨む」(徳野洋一HC)という入替戦では、ディビジョン1で12位の浦安D-Rocksと激突する。