国内 2025.03.30

【リーグワン】スピアーズがダイナボアーズに快勝。雨天を強みにFWで圧倒する

[ 編集部 ]
【リーグワン】スピアーズがダイナボアーズに快勝。雨天を強みにFWで圧倒する
スピアーズのHO江良颯は後半21分にマルコム・マークスと入れ替わり、ビックタックルで相手の攻撃を止めた(©JRLO)

 3月29日、リーグワン第13節交流戦がおこなわれ、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが三菱重工相模原ダイナボアーズに33―5と快勝した。

 細かい雨が降るなか、スピアーズが強力なFW陣によるセットプレーで優位に立ち試合を進める。開始3分にトライライン手前5m付近からのマイボールスクラムを押し込んでトライに。19分、33分にはPKで得た敵陣ラインアウトを起点にモールをドライブさせて、得点を重ねる。

 ダイナボアーズはタイトなディフェンスでプレッシャーをかけて、何度も相手BK陣のパスを分断したが、自陣トライライン際でのペナルティで得点チャンスを献上することになってしまった。

 スピアーズはキャプテンのファウルア・マキシが「自分たちの強みはセットプレー。雨の中でもそれをどんどん生かすことができた」と振り返ったとおり、スクラムとラインアウトともに盤石の安定感をみせる。さらに、ラインアウトディフェンスでは、ルアン・ボタ、デーヴィッド・バンジーランドの両LOがスティールを連発。相手の攻撃チャンスを奪った。

 ダイナボアーズがトライを奪ったのは前半39分。トライライン際の右隅ラインアウトからモールを形成、粘り強く近場を攻めて、FL鶴谷昌隆がトライエリアにボールを持ち込み、5―21として折り返した。

 後半、なんとか点差を縮めたいダイナボアーズだったが、スピアーズは相手ボールのスクラムで効果的に圧力をかける。ブレイクダウンでも素早いサポートでプレッシャーをかけ、ボールを自由にコントロールさせなかった。

 スピアーズは、後半6分にトライライン際のスクラムを押し込んでボールを運び、NO8マキシの足下からこぼれたボールをSH藤原忍が拾ってインゴールへ飛び込み、28―5とする。

 その後は、何度か敵陣まで攻め込みながらもダイナボアーズの粘り強いディフェンスに阻まれる時間が続いたが、後半31分にCTB廣瀬雄也が敵陣22m付近の左中間から右オープンサイドへの絶妙なキックでボールを送り、右タッチライン際でキャッチしたWTBゲラード・ファンデンヒーファーがそのままトライエリアまで走り抜けて、33―5とした。

 残り8分、ダイナボアーズはあきらめずにトライを取りにいく。16フェーズを重ねてトライラインを割るが、ここまで粘り強く守っていたスピアーズが、グラウディングをさせなかった。

 ダイナボアーズのグレン・ディレイニーHCは「難しい天候の中で終始プレッシャーをかけられて、厳しい状況が続いた80分間だった。ただ、選手の努力と粘り強くディフェンスするというところに関しては収穫があった」と試合を振り返った。

 スピアーズは3トライ差以上をつけボーナスポイントも得て勝ち点48とし、3位圏内でプレーオフ進出はほぼ確実となっている。だがフラン・ルディケHCは「プレーオフまではまだ先が長いので、毎週一戦ずつ積み上げていくのみ。次節のブラックラムズはタフな相手であり、1度対戦したときよりも相手が成長していることも考えていきたい」と次を見据える。今後の戦いに向けて得たことは、「ディフェンスで規律を守ることができた部分は今後もも続けていきたい。課題はスタートの入りをさらによくしていくこと」とした。

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