首位攻防戦、それぞれの声①「調子に乗る余裕はない」リーチ マイケル[東芝ブレイブルーパス東京]
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今季2度目の対決となった、東芝ブレイブルーパス東京と埼玉パナソニックワイルドナイツの首位攻防戦。
28-28で引き分けた1か月半後(3月22日/第12節)の再戦では、42-31でブレイブルーパスが制した。
本企画では、秩父宮ラグビー場に1万6937人を集めた同試合を選手目線で振り返っていく。
まずは勝利チームのキャプテン、リーチ マイケルのコメントから。
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13回のボールキャリー、18回のタックルで勝利に貢献、POMにも輝いたリーチ主将は、試合後の記者会見にトッド・ブラックアダーHCと登壇した。
冒頭、「ファンの方にとっても期待通りだったと思います」と切り出した。
「トップのリーグのトップ2のチーム(同士の試合)。良いラグビー、見ていて楽しいラグビーができました」
同試合がNZやヨーロッパで放送されたことにも触れ、「日本のラグビーの良いところを見せられたのではないかと思う」と続けた。
「よく規律を守れていたし、セットプレーで相手にきれいなボールを与えなかった」と勝因を語った。
ワイルドナイツのラインアウト成功率はブレイブルーパスの93%に対して、56%だった。
「事前準備が良かったです。試合に出ないメンバーが1週間通してパナのラインアウトを組んでくれた。(相手)HOのクセ、ジャンパーのクセ、(NO8ジャック)コーネルセンのクセ…。ジョシュ(ジョシュア・シムズ)コーチが立てたプランがすべてハマりました」
この日は自陣深くでの粘り強いディフェンスも光った。
そのことを問われると、「試合の初めからタックルで自分たちの意志を見せられた」と振り返り、「みんな、本当にハードワークしているし、タックルが苦手な選手もいない。むしろタックルしたい選手が多過ぎて、ラック周りに3、4人ぐらいいる時もあるくらい」と笑った。
今回の勝利を「僕らにとっては非常に大きい」とするも、「チームとしてプランがやってることは間違ってないという確信が出たくらい」とも語った。
「同じラグビーで勝てる相手ではない。ここで終わるのではなく、強くしないといけないところは強化して終盤に向けて仕上げていきたい」
リーグ戦で1位に浮上したことについても、「1位になる、2位になるとか、順位は特に考えていなくて、東芝らしいラグビーをして勝つ。内容、結果にこだわって、毎試合どうやって勝つかを必死に考えています」と話した。
会見の話題はワイルドナイツとブレイブルーパスの関係にも及んだ。
リーチは頭の右上で円を描きながら、「僕からすればパナはずっとこの辺(高い位置)にいる。アンダードック(かませ犬)のマインセットでずっとやっています」と明かした。
「パナはトップリーグ、リーグワンでずっと準優勝や優勝している。僕らは少しずつ復活している段階。まだ調子に乗る余裕もないし、ハングリー精神で臨まないといけない。この負けで(ワイルドナイツは)必ず強くなります。一番大事なのは最後(プレーオフ決勝)です」
次節は「日本の故郷」である札幌での開催だ(三重ホンダヒート戦/3月30日)。報道陣に「札幌で待っています」と呼びかけ、会見を締めた。