国内 2025.03.16

【リーグワン】ダイナボアーズがサンゴリアスから初勝利! リーグワン初の京都開催で歴史作る。

[ 編集部 ]
【リーグワン】ダイナボアーズがサンゴリアスから初勝利! リーグワン初の京都開催で歴史作る。
頑健なコンタクトで攻守とも大きな存在感を示したCTBチャーリー・ローレンス(写真:平本芳臣)



 びっしりと埋まった観客席が、この試合への期待の大きさを表していた。

 京都でのリーグワン初開催となった3月16日のリーグワン第11節、三菱重工相模原ダイナボアーズ対東京サントリーサンゴリアス戦。あいにくの雨天にも関わらずたけびしスタジアムに6035人のーファンが詰めかけた一戦は、34-22でダイナボアーズが記念すべき勝利を収めた。

 直近の5試合で1勝4敗と黒星が重なっていたダイナボアーズだったが、この日は序盤から気迫を前面に押し出して主導権を握った。

 ひたむきに体を当ててコリジョンのバトルで優位に立つと、開始3分にCTBマット・ヴァエガが正面約40メートルのPGを通して先制。6分には自陣22メートル線付近のディフェンスからSOジャック・ストラトンがビッグタックルで相手のエラーを誘い、こぼれ球を拾ったヴァエガが40メートルあまりを独走してトライラインを超える。

 その後も多くの時間を相手陣で戦ったダイナボアーズは、PGを返された後の23分、スクラムからCTBチャーリー・ローレンスの防御裏へのゴロパントをヴァエガが胸に収めてトライ。ゴールも決まり15-3とリードを広げた。

 エラーやタックルミスが多く勢いに乗れなかったサンゴリアスも35分、自陣でのターンオーバーを起点に前節戦列に復帰したFB松島幸太朗が大きく切り返し、サポートしたCTB中野将伍がフィニッシュ。ようやくトライを返したが、ダイナボアーズもすぐ反撃に転じ、相手レッドゾーンへ攻め込む。

 そして39分、左ラインアウトからデザインされたアタックでショートサイドを崩し、LOエピネリ・ウルイバイティが豪快にディフェンダーを弾いてフィニッシュ。22-8と先行して前半を折り返した。

 昨季第6節の対戦ではダイナボアーズが一時29-0までリードしたところからサンゴリアスが36-34で大逆転勝利を収めたこのカードだが、この日のダイナボアーズは同じ轍を踏まなかった。

 後半4分、サンゴリアスが左ラインアウト起点の攻撃であざやかにサインプレーを決め、WTBチェスリン・コルビがポスト下に駆け抜ける。15-22と射程圏内にとらえたが、ダイナボアーズは動じることなくその後も自分たちのプランを遂行し、12分にキックカウンターからCTBヴァエガがこの日自身3本目のトライをマーク。27-15とふたたびスコアを拡大した。

 サンゴリアスも16分、相手陣22㍍線内で丁寧にアタックを継続し、WTB河瀬諒介がオーバーラップを仕留めきって22-27と5点差に詰め寄る。以降もアクセルを上げて攻めようとしたが、ダイナボアーズの強靭なコンタクトと粘り強いカバー防御に苦しみ、思うようにチャンスを作り出せない。

 そして迎えた35分、ダイナボアーズは相手陣10㍍戦付近で得たラインアウトからモールで相手防御の注意を集めると、途中出場のCTBハニレリ・ヴァイレアが左奥へ低い弾道でキックパスを放つ。これが同じく途中出場のWTB小泉怜史へ通り、約40メートルを走りきって左コーナーへ。

 安全圏の34-22までリードを広げたダイナボアーズは、終盤のサンゴリアスの猛攻も体を当てて堂々と守り抜き、歓喜の瞬間を迎えた。サンゴリアスからの勝利は東日本社会人、トップリーグ時代を含めこれが初勝利で、初の京都開催となる歴史的一戦で、新たなクラブの歴史を作った。

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