【リーグワン】埼玉ワイルドナイツが6連勝、BP得て勝点28の暫定首位。浦安D-Rocksは4トライをあげる健闘

2月1日、熊谷ラグビー場でリーグワン第6節・交流戦が行われ、埼玉パナソニックワイルドナイツが浦安D-Rocksを下し6連勝を飾った。
ワイルドナイツは前半32分までに4トライをたたみかける。
前半4分に先制トライをあげると、相手のミスから得たチャンスも着実にトライにつなげて、スコアを重ねていく。前半32分の4トライ目は、ハーフウェーライン付近で相手のバスが乱れてこぼれたボールをNO8ジャック・コーネルセンが確保すると、10フェーズを重ねる連続攻撃で、最後はWTBヴィンス・アソがトライエリアにボールを置いた。
前節からメンバーが6人入れ替わっても、ワイルドナイツの安定感は盤石だ。序盤にボールが手につかない場面があったものの、すぐに修正され、ほぼノーミスで一人ひとりが確実に前に出てボールをつなぎ、トライを取り切った。
対する浦安は体を張ったディフェンスで粘り、ワイルドナイツの攻撃をやや停滞させる場面があったものの、攻撃の波を完全に断ち切ることは難しかった。
攻撃でも堅牢なディフェンスに前進を阻まれたものの、前半37分にトライライン際のラインアウトからNO8ヤスパー・ヴィーセが核となってモールで押し込みトライ。5―32とした。
後半にはいると、前半やや受けに回っていた浦安が積極性を取り戻す。7分にワイルドナイツが1トライ(G成功)を加えて39―5としたものの、その後は敵陣深く攻め込まれても、トラインライン際のディフェンスで高い集中力を見せて守り抜いた。
後半20分には、自陣22メートル付近での相手ラインアウトをFWがスティール、素早くモールを形成して相手を巻き込む。そこからPR竹内柊平が抜け出してブラインドサイドにできたスペースを突いて走り敵陣へ。縦につなぐと、中央22メートル付近から右オープンにパス展開、CTBサム・ケレビがディフェンス裏のスペースに蹴り込んだボールをWTB石井魁がキャッチしてトライエリアに飛び込んだ。ゴール成功で39―12となる。
だがここから、ワイルドナイツが2トライを重ねて突き放す。27分にはフェーズを重ねてLOエセイ・ハアンガナがトライエリアへ。35分には自陣でCTB長田智希がスティールしたボールをFBトム・バートン、WTB竹山晃暉が縦に走りながらつなぎトライを決めた。
残り1分、17―53と突き放された浦安だが積極的にアタックすることをあきらめず、SO田村煕がギャップを突いて裏に抜けたチャンスからフェーズを重ねてトライまで持ち込むなどして、2トライを返した。
最終結果は53―26。後半は両チーム3トライ3ゴールで同スコアだったものの、スタートから一貫して安定した力を出し続けたワイルドナイツが、ダブルスコアで大きく上回った。

浦安のグレイグ・レイドローHCは「後半は素晴らしいラグビーができたので、これを最初から一貫性もってやり続けることが課題」とした。
D1初参戦の浦安は、6試合を終えたここまで勝利は得られていないものの、ディフェンスでの規律、ラインアウトの安定感など、1試合ごとに課題をクリアして着実に成長をみせている。竹内柊平は自らのラインプレイクから生まれた後半20分のトライを振り返り、「全員がアタッキングマインドでスティールからチャンスをつくり、トライを取り切ったことはチームにとって大きな財産になります」と前を向いた。
ワイルドナイツのロビー・ディーンズHCはボーナスポイントを得た勝利に「ハードにアタックしてくる相手に対してこのように結果になったことは本当にうれしい」と笑顔で語った。HO坂手敦史がリザーブにまわり、CTBディラン・ライリーがメンバー外になるなど前節から6人が入れ替わったが、「新しいコンビネーションで難しい部分もあったけれど、良い戦いができた」と手応えを得ていた。
この試合をベンチから見守った坂手淳史は、バイウィーク(1週間の休養期間)に「次に向けてしっかり準備ができて体も休めることができた」と充実の表情。次節の東芝ブレイブルーパス東京との戦いに向けて、「昨年ファイナルで負けている相手ですが、なにか特別な思いを持つということよりも、シーズンを通して、変わらずにしっかりと積み重ねていくということを大事にして準備をしていきます」と意気込みを語った。