【3地域社会人リーグ順位決定T】東京ガスがアズコム丸和とのトップイースト同士の激闘を制し、3地域社会人リーグの頂点に。
トップイースト、トップウェスト、トップキュウシュウの上位チームによって争われる3地域社会人リーグ順位決定トーナメントの決勝が1月26日、千葉県の東大丸和グラウンドでおこなわれた。試合はトップイースト1位のAZ-COM丸和MOMOTARO’Sと同2位の東京ガスが対戦し、息づまる熱戦を東京ガスが43-33で制して優勝を果たした。
強い北風が吹きつける中、東京ガスのキックオフで始まったこの一戦。先にスコアを挙げたのは東京ガスだった。開始2分、相手陣でラックを乗り越えてターンオーバーに成功すると、HO中川魁が密集サイドを突破。ポスト右に先制のトライをマークする。
しかし丸和もすかさず反撃。続くキックオフからディフェンスで圧力をかけ、相手がキックで裏を取りにきたところを鋭い出足でチャージ。こぼれ球を確保し、そのままFWでつないでFL田中侑輝がトライゾーンへ運ぶ。
17分には中盤でラインブレイクしたCTB鹿尾貫太がタックラーを引きずりながらオフロードを通し、サポートしたSO北原璃久が中央にグラウンディング。これで丸和が14-7と逆転に成功した。
その後もお互いの気迫がぶつかり合う一進一退の展開が続き、27分に東京ガスがFL大内貫太郎のトライで2点差に詰め寄れば、丸和も31分にキックパスからFBリコ・サイムが仕留めてふたたび引き離す。34分には東京ガスが相手陣22メートル線付近のスクラムから、右サイドをサインプレーできれいに崩してWTB大森広太郎がコーナーにフィニッシュ。
さらに東京ガスは44分にもSO西仲隼が正面のPGを通し、22-21と逆転して風下の前半を折り返した。
サイドが入れ替わった後半も、キックオフ直後から激しい攻防が繰り広げられる。先に得点を加えたのは丸和だ。2分、中盤ラインアウトを起点に左オープンに展開し、FBサイムが前進。パスを受けたWTB堀井雄登がディフェンダーを振りきり左中間に飛び込む。
しかし東京ガスも直後のターンで相手陣レッドゾーンへ攻め込み、FWがスクラムで圧力をかけてペナルティを獲得。キャプテンのNO8鈴木達哉がクイックタップで前に出ると、HO中川がタックラーを弾いてポスト横になだれ込む。SO西仲のゴール成功で29-26とふたたび東京ガスが前に出た。
もちろん丸和も負けてはいない。19分、この日再三ビッグゲインを見せたFBサイムがキックカウンターから見事な個人技で約70メートルを独走。33-29と逆転したが、東京ガスも24分に中盤でハイパントのこぼれ球を拾ったSO西仲がディフェンダーをかわして60メートルあまりを走りきり、36-33とする。
終盤も緊張感に満ちたファイトは続き、3点を追う丸和が相手陣深く攻め込む場面もあったが、東京ガスは高い集中力で最後の一線を死守し、じわじわと陣地を盛り返す。そしてラストプレーで相手陣22メートル線内に攻め入ると、CTBタウタラタシ・タシの突破から途中出場のSH山岡篤樹が勝負を決めるトライをマーク。43-33となったところで、フルタイムの笛が鳴り響いた。
トップイーストでは1巡目の対戦が16-13で東京ガス、2巡目は33-19で丸和が勝利しており、決着をつける大一番となったこの決勝。終始引き締まった内容で、訪れた725人の観客からたびたび大きな歓声が湧き起こるなど、これぞ決勝と感じさせる見応えある好ゲームだった。