国内 2025.01.05

【OTOWA CUP】第35回関東女子ラグビーフットボール大会、東京山九フェニックスが全勝優勝飾る

[ 編集部 ]
【OTOWA CUP】第35回関東女子ラグビーフットボール大会、東京山九フェニックスが全勝優勝飾る
大会連覇を決め、スタンドの応援席をバックに記念撮影をする東京山九フェニックスのメンバー(撮影:BBM)

 11月3日から7チームが参加して開催されたOTOWA CUP 第35回関東女子ラグビーフットボール大会が1月5日に最終日を迎え、神奈川県・保土ケ谷球技場でRKUグレースYOKOHAMA TKM、東京山九フェニックス対日本体育大学ラグビー部女子の2試合がおこなわれた。

第1試合】
RKUグレース 28-21 YOKOHAMA TKM

 2位以上は確定しているYOKOHAMA TKMだったが、立ち上がりからグレースの勢いに受けに回った。

 前半7分、グレースがPKのタッチからラインアウトでモールを押し込み、PR安井ノエルのトライ(ゴール)で先制。

 34分にはTKMゴール前のPKからFWで攻め、最後はラックサイドをSO麻田瑞月がねじ込み、CTB髙井優花がこの日2つ目のコンバージョンを決めて14-0とグレースリードで前半を折り返した。

 後半、先に得点を挙げたのはグレース。相手陣ゴール前でPKを得ると速攻で仕掛け、最後はNO8城遥花が押し込み(ゴール)21-0とした。

 しかし、ここからTKMが反撃に出る。徐々にFWが前に出て攻撃のリズムをつかむと18分にラックサイドをFL永岡萌がもぐって1トライ(ゴール)返す。

 34分にはゴール前のラックからFWが押し込みHO小島晴菜がグラウンディング(ゴール)、さらに勢いに乗るTKMはゴール前のPKからFWで攻め、最後は小島が密集を抜け出して中央まで回り込んでトライ(ゴール)、土壇場で21-21の同点に追いついた。

 電光掲示板は40分を表示していた。しかし、グレースはあきらめなかった。ブレイクダウンをターンオーバーするとそこから繋ぎ、WTB佐々木理子が右ライン際を走り切ってインゴールに飛び込んだ。

 最終戦を落としたものの、2位が確定し全国女子選手権に出場するYOKOHAMA TKMの長谷部直子ヘッドコーチは「もう一度気を引き締め直して、2週間準備したい。パールズさんはコンタクトエリアが強いので、面でプレッシャーをかけられるようにしていきたい」と全国への意気込みを口にした。

YOKOHAMA TKMのアタックを3人がかりで止めるRKUグレース(撮影:BBM)

第2試合】
東京山九フェニックス 29-7 日本体育大学ラグビー部女子

 序盤からフェニックスがテンポのいいラグビーでアタックを仕掛けた。前半6分、相手陣のラックから左に展開、WTB奥野わか花がボールをもらうと、スピードに乗って一人二人とタックルをかわし、そのままインゴールまで運んだ。

 日体大女子も前に出るディフェンスでフェニックスのアタックをよく止めていたが、22分にフェニックスがPKからタッチキックでラインアウトを得ると、モールを勢い良く押し込んでHO地藏堂萌生がトライ、SH中島涼香がゴールを決めて12-0とした。

 前半終了間際にも、日体大陣に攻め込んだフェニックスだったが、日体大女子のディフェンスに阻まれ前半終了。

 日体大女子は早いパス回しでグラウンドを広く使って攻めるも、フェニックスのディフェンスになかなかゲイン突破ができず。逆にフェニックスは自陣での相手ボールラインアウトをスチール、素早くBKに展開しWTB野原みなみがスルスルと抜け出し、敵陣へのキックで攻め込むと日体大女子はたまらず反則。フェニックスはタッチキックからモールを押し込みHO地藏堂が2本目のトライ(ゴール)を挙げ19-0と日体大女子を突き放す。

 フェニックスはさらに23分にWTB野原、39分には途中出場のLO岸本彩華がトライを挙げて29-0とした。

 残り時間はあとわずか。このままでは終われない日体大女子はPKからFWが相手ゴール前で何度もサイドを突いてジリジリと前進、フェニックスも粘り強くディフェンスしたが、最後は勢いよく走り込んだNO8向來桜子が防御をこじ開け、インゴールに飛び込み意地を見せた。

 フェニックスは昨年に続いての関東大会優勝。今季からチームを率いる吉田永昊ヘッドコーチは「今年はディフェンスのところをしっかりやろうということで、最後1本取られましたけど、よくやってくれました」と選手たちを称えた。

 佐藤優奈キャプテンも「目の前の一つひとつの試合を勝ちきることにフォーカスをして、全員で楽しくラグビーをやってきて、その結果優勝できました。全国選手権では、試合の入りと終わりをしっかり集中し、フェニックスのペースで試合ができるように頑張ります」と笑顔を見せた。

何度も力強い足りを見せた東京山九フェニックスFB松田凜日(撮影:BBM)

なお、全国女子選手権の日程と最終順位は以下の通り。

【第11回全国女子ラグビーフットボール選手権大会】
準決勝
1月18日 東京山九フェニックス vs 九州・ながと合同(関西2位)
     15時キックオフ スピアーズえどりくフィールド

1月19日 PEARLS(関西1位) vs YOKOHAMA TKM
     15時キックオフ 三重交通Gスポーツの杜鈴鹿
    ※ともにリーグワンの試合後に開催
決勝
2月2日 秩父宮 13時キックオフ

【最終順位】
優勝 東京山九フェニックス    6勝  勝ち点34
2位 YOKOHAMA TKM       4勝2敗 勝ち点27
3位 横河武蔵野Artemi-Stars  4勝2敗 勝ち点25
4位 RKU グレース        3勝3敗 勝ち点21
5位 日本体育大学ラグビー部女子 2勝4敗 勝ち点17
6位 立正大学アルカス      2勝4敗 勝ち点15
7位 Pieces           6敗   勝ち点6

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