国内 2024.09.11

【2024年度戦力分析・筑波大学】若手が台頭、悲願達成へ。

[ 編集部 ]
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【2024年度戦力分析・筑波大学】若手が台頭、悲願達成へ。
今年4月の「パシフィック・チャレンジ2024」JAPAN XVメンバーに選出されたLO白丸智乃祐(撮影:福島宏治)

[筑波大学(昨季大学選手権8強/関東大学対抗戦A 4位)]
 有望若手の台頭でチーム力は右肩上がりだ。昨季は対抗戦4位から明大に敗れて全国8強。2季連続の4強入りを逃したが、WTB中野真太郎(4年)を主将に据えた今季は、菅平の練習試合でその明大に35-31で雪辱。春季大会は日大戦の惜敗(26-29)が響いてBグループ2位だったが、目標である日本一を狙える潜在力を示したといえるだろう。

 熱量あるチームを作るとの思いを込めたスローガン「よっしゃあ」の通り、テンポ、加速時の破壊力は全国でも指折りだ。WTB大畑亮太(4年)を筆頭に、U20代表を経験したCTB/WTB飯岡建人(2年)、FB/WTB増山将(2年)はカウンターから高確率で突破。分厚い選手層のハーフ団には、SH高橋佑太朗、SO楢本幹志朗の3年生コンビに、スキルフルな大物ルーキーSH井上達木が加わった。

 FWはNO8谷山隼大(現埼玉WK)らが抜けたが、若手が頼もしい。U20代表組のLO磯部俊太朗(2年)に加え、191センチながら俊足のルーキー中森真翔はバックファイブをカバーする大器だ。

 若手中心らしく攻勢時は勢いに乗ってたたみかけられるが、春はエリア後退後に反則を重ねるなど、劣勢時のプレーに課題を残した。CTB/SO堀日向太(4年)ら上級生の、体力温存を含めたマネジメントに期待がかかる。明大との練習試合でも効果的だったモールは、BK不発時の二の矢として期待大。スクラムの安定、ブレイクダウンのボールセキュリティ強化で、2季ぶり4強、悲願達成へ上り詰めたい。

(文/多羅正崇)

※ラグビーマガジン10月号(8月23日発売)の「主要3リーグ各校戦力分析」を再編集し掲載。掲載情報は8月18日時点。

<夏季練習試合 結果>※Aチーム戦のみ
8月14日 vs明治大○35-31
8月18日 vs関西学大○28-21

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