女子日本代表、アジアチャンピオンシップの初戦で香港に快勝。WXV2出場に王手
5月22日に香港のキングスパークスタジアムで「女子アジアラグビーチャンピオンシップ2024」の第1戦がおこなわれ、女子日本代表"サクラフィフティーン"が香港に29-12で快勝した。
サクラフィフティーンは前半、堅守とキックでほとんどの時間を敵陣で過ごした。
立ち上がりからFL長田いろは主将のジャッカルが炸裂し、敵陣深くに入る。裏へのキックやモールでの前進は失敗に終わるも、長く敵陣22㍍内にい続け、先制点を挙げたのは8分だ。
この日が初キャップのWTB香川メレ優愛ハヴィリがタックルを受けながら右手1本でグラウンディング。ゴール決まって、7点を先取した。
その後もSO大塚朱紗の好キックから敵陣での攻撃機会を掴む。しかし決定力に欠け、10分近くかけてもスコアできず。
一度は自陣への侵入も許したが、再びSO大塚のキックで敵陣22㍍内に入った。26分の追加点はラインアウトからだ。ラインアウトでのサインプレーでこの日スローの精度の光ったHO谷口琴美がエッジを抜け、FL長田に折り返す。そのままトライラインを越えた。
前半終了間際にもPR加藤幸子やWTB香川の推進力あるボールキャリーでチャンスを作ったが、グラウンディングを阻まれるなどして、12-0のままハーフタイムを迎えた。
完全にゲームを掌握しながら2トライのみに終わった前半とは異なり、自陣でのアタックでミスを重ねた後半は相手のアタック時間も増えた。
しかし、サクラフィフティーンはその度に堅陣を敷いた。ダブルタックルで相手の勢いを殺し、守りながらゲインラインを上げる。LO佐藤優奈やCTB古田真菜はジャッカル、タックルで見せた。
SH阿部恵のジャッカルで得たPKはSO大塚が3点に変えた。26分に15-0とする。
直後には自陣深くでターンオーバーを許し、15-7と迫られるも、今度はFB今釘小町のジャッカルからサクラフィフティーンもすぐさまお返し。FWで前進し、最後はPR永田虹歩がねじ込んだ。
22-7とした5分後にも、SO大塚がループからのオフロードパスでCTB畑田桜子に繋ぎ、そのままインゴールに入った。
試合終了間際にトライされたが、29-12でノーサイドの笛が鳴った。
LO吉村乙華は、「アタックをしてもトライを取り切れないところに課題が残りました。自分たちで自分たちにプレッシャーをかけてしまい、焦って簡単なミス反則を繰り返してしまいました。ただ、ディフェンスで横とコネクトして前に出られたことでいいタックルができ、相手にプレッシャーをかけることができました。セットピースやフィジカルは、FW合宿でフォーカスして取り組んできた成果を出せたところもあり嬉しかった」とコメントした。
5月27日には同スタジアムでカザフスタンとの第2戦を戦う(現地時間19:00キックオフ)。
3チームで争われている同大会の優勝チームには、ワールドカップ2025イングランド大会とWXV2への出場権が与えられる。