国内 2024.05.07

【リーグワンD3最終節】ブルーシャークスがレッドドルフィンズの無敗を止めた!

[ 見明亨徳 ]
【リーグワンD3最終節】ブルーシャークスがレッドドルフィンズの無敗を止めた!
江東BSは後半26分にルーキーLO安達航洋がリーグワン初トライ。勝ち越し点を奪った(撮影:見明亨徳)



 ジャパンラグビー リーグワンのディビジョン3は5月5日、ここまで11試合で10勝1分けの首位・日野レッドドルフィンズが、ホーム武蔵野陸上競技場に2位清水建設江東ブルーシャークスを迎えた。試合は前半29分までに日野RDが4本トライを奪い26-0と大量のリードを奪った。しかし江東BSが奮起し前半2トライを返すと、後半も4度インゴールを陥れる。38-26と逆転し、日野RDの今季無敗を止めた。両チームは来季、ディビジョン2へ戦いの場を移す。

 試合は前半、風上に立った日野RDが優勢に進めた。セットプレーでも上回り、10分にアウトサイドCTB川井太貴が先制のトライをマークする。セットプレーを起点に18分、25分、29分と4連続トライを決めた。江東BSは17分にLO日高駿が反則の繰り返し、24分にはSOリマ・ソポアンガが不当なプレーでイエローカードをもらい、2人欠いた状態となり失点を重ねた。

 HO立川直道主将は「13人では、何をしてもダメ。時間が過ぎるのを待つ」。2人が戻るとボールをつなぐラグビーを見せた。37分にWTB金澤徹が5点を返す。GはFBコンラッド・バンワイクが決めた。さらにリスタート後、日野RDが江東BSのゴール前まで侵入するも耐えた。ボールがルーズになるとすかさず自陣から攻撃、最後は金澤が連続となるトライを記録し12点差で後半へ入る。

 勢いは江東BSに。4分、FBバンワイクが仕留めて19-26とする。さらにSHケイン・ハミルトンがスクラム、ラックの素早い球出しからSOソポアンガへとつなぐ。21分、CTBオルビン・レジャーが同点のファイブポインターとなった(26-26)。

 さらに5分後にもゴール前へ運ぶと「SOの後ろから出てボールをもらう練習を繰り返してきた」という東京学芸大卒のルーキーLO安達航洋が、練習通りのランで中央インゴールへダイブした。リーグワンデビュー2試合目の勝ち越しトライに、応援に来た学芸大ラグビー部後輩たちも歓声をあげた。江東BSがもう1本取り切って38-26で勝利した。

江東BS安達の後輩、東京学芸大ラグビー部部員が声援をおくった(撮影:見明亨徳)

「日野には2連敗し、これでは終われない」と立川主将は選手たちの試合にかけた思いを話した。

 日野RDは試合後、ディビジョン3優勝と2への昇格を詰めかけたファンと祝った。苑田右二ヘッドコーチは「優勝と昇格が決まっていた選手たちは、モチベーションをどう持つかで苦労したと思います。よく戦ってくれました」。今季、チームが存在する意義を問われ続けた中で過ごして結果を出した選手たちを称えた。ゲームキャプテンのSH橋本法史は「きょうの負けに悔しさをみんなが出していた。来季につながります」と先を見据えた。

日野RDは試合後、D3優勝とD2昇格を応援を続けてくれたファンに感謝した(撮影:見明亨徳)

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