国内 2024.05.05

【リーグワンD1最終節】ダイナボアーズとヴェルブリッツが最終戦を勝利で飾る。ライナーズ、ブラックラムズは黒星を喫するも、入替戦を前に熱戦を展開。

[ 編集部 ]
【リーグワンD1最終節】ダイナボアーズとヴェルブリッツが最終戦を勝利で飾る。ライナーズ、ブラックラムズは黒星を喫するも、入替戦を前に熱戦を展開。
持ち前のスピードを生かしこの試合でも好走を見せた相模原DBのWTBベン・ポルトリッジ(撮影:平本芳臣)

 ジャパンラグビー リーグワンのディビジョン1は5月5日に第16節の残り3試合が行われ、今季のリーグ戦全日程を終了した。

 ディビジョン2との入替戦を控えるリコーブラックラムズ東京と花園近鉄ライナーズは、それぞれ三菱重工相模原ダイナボアーズ、トヨタヴェルブリッツと対戦。いずれも熱のこもったゲームを披露し、決戦に向けて士気を高めた。

 東大阪市花園ラグビー場で行われた花園近鉄ライナーズと三菱重工相模原ダイナボアーズの一戦は、最下位に沈むホストチームが意地を見せた。前半、機先を制したのはダイナボアーズ。ボールを素早く動かし、外のスペースを攻略するアタックでトライを量産。17分までに19-3と大きなリードを奪った。

 ライナーズのエンジンがかかったのはその直後。19分、ハーフウェーライン付近のスクラムからWTBセミシ・マシレワがビッグゲインし、最後はWTBジョシュア・ノーラが仕上げて反撃の狼煙をあげる。35分にはSOクウェイド・クーパーが自陣の深い位置でインターセプトに成功し、約40mを独走。サポートに来ていたCTBステイリン パトリックにオフロードでつなぎ、トライをアシスト。役者が実力を発揮し、前半を22-26の逆転圏内で折り返す。

 後半もシーソーゲームが続き、花園に勝利への期待が広がったが、ダイナボアーズは冷静だった。21分、素早く細かいパスワークでライナーズのディフェンスを翻弄。前半と同じく大外のスペースに深く侵入し、WTBベン・ポルトリッジが右隅にトライ。29-40と点差を広げられた焦りからか、ペナルティが増えたライナーズは、SOジェームス・グレイソンに立て続けにPGを決められ万事休す。36-46の10点差の黒星でレギュラーシーズンを終えた。

 リコーブラックラムズ東京はトヨタヴェルブリッツを秩父宮ラグビー場に迎えての一戦。開始早々に先制トライを許したものの、直後に反撃を開始する。敵陣ゴール前中央でNO8のネイサン・ヒューズがラインブレイク。そこからテンポよくボールを展開し、CTBロトアヘア アマナキ大洋がインゴールに押し込んで5-5の同点に追いついた。

 2週間後の入替戦を見すえるブラックラムズは、ハイレベルな選手が揃うヴェルブリッツ相手に肉弾戦で対抗。タックルは精度、強度ともに高く、ディフェンスも集中力を保ち続け、ロースコアの展開に持ち込む。SO中楠一期のキックも効果的で、後半18分まで13-12と僅差ながらリードを奪った。

 しかし徐々に疲労が蓄積し、足が止まり始めると、地力に勝るヴェルブリッツが本領を発揮。途中交代で入ったSHアーロン・スミスやFL古川聖人に連続トライを許すなど、突き放される形で18-45の敗戦を喫した。

強烈なボールキャリーを連発しプレーヤーオブザマッチを獲得したトヨタVのCTBシオサイア・フィフィタ©JRLO

 この日の結果によりディビジョン1は最終順位が決定。最下位に沈んだ花園近鉄ライナーズ(総勝点6)は2シーズン続けての試練で、ディビジョン2の1位チームとの入替戦に挑む。総勝点17で最終順位10位のリコーブラックラムズ東京は、前身のトップリーグ2015-16シーズン以来のサバイバルマッチ。ディビジョン2の3位チームが相手となる入替戦は、5月18日と25日に行われる予定だ。

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