国内 2024.05.02

40代以上のラグビーマンが花園で熱戦。三惑対抗大会・OVER80東西対抗戦

[ 編集部 ]
40代以上のラグビーマンが花園で熱戦。三惑対抗大会・OVER80東西対抗戦
今回も年齢を感じさせない激しいプレーが連続する大会となった



 4月6日・7日、東大阪市花園ラグビー場で「第70回三惑対抗ラグビーフットボール大阪大会」と「第8回OVER80ラグビーフットボール東西対抗戦」が開催された。
 三惑対抗ラグビーフットボール大会(通称:「三惑大会」)は関東協会所属の「不惑倶楽部」、関西協会所属の「惑惑ラグビークラブ」、九州協会所属の「迷惑倶楽部」による対抗戦で、1952年に第1回大会を開催して以降、東京・大阪・福岡の会場にて持ち回りで開催し、今年第70回の記念大会を迎えた。
 今回の三惑対抗には40代(白パンツ)、50代(紺パンツ)、60代(赤パンツ)、70代(黄パンツ)の各年代別による三つ巴戦12試合に397名が集い、同じ年代同士の熱く激しい試合を展開した。

 チームを代表する白パンツ戦はホームの惑惑ラグビークラブが不惑倶楽部、迷惑倶楽部に勝利し、勝者が保持する「永井杯」を奪還した。また全12試合での勝ち点を争う総合優勝も惑惑ラグビークラブが勝ち取った。

「OVER80東西対抗戦」は高齢でも元気なラグビーマンが増えており、「80歳以上のプレーヤーのみで試合をおこなおう」と世界で初めて2012年の第60回三惑記念大会時に開催された。

 今大会では北は北海道・南は鹿児島より80代(紫パンツ)・90代(ゴールドパンツ)の元気な「オールド」ラガー59名が集い、15分ハーフ前後半の試合を楽しんだ。激しいタックル、ブレイクダウンや激走がある中で怪我人が出なかったことが不思議に思えるほど、参加者の日常のトレーニング成果が発揮されていた。試合は東軍が64−5と圧勝したが、試合後は参加者全員が笑顔でエールを交換していた。

 惑惑ラグビークラブの岩間和美クラブキャプテンは、「三惑大会は一年の集大成として身体的に最もハードでコンタクトの強い試合だが、それを40代から70代までのメンバー個人としてチームとして一年間準備し体をつくってきている。そんな大会が70回続いていることに感動するし、またその一員としてこれからも継続させていけることに喜びを感じている」と語り、大会の魅力を「そんな激しく厳しい試合だが、ラグビー初心者や60歳過ぎて始めた選手も含め全員が試合に出場して戦うことに魅力を感じる。個人の能力差を全員で補い勝利に向けて一丸となってプレーする醍醐味はまさにシニアラグビーの本質だと思う」と語った。
 また参加した選手は「この年になって本気で体張って戦える試合があり、対戦相手があることに感謝している、この大会を目標に一年を過ごしている」とすでに来年の大会へ目を向けていた。

 OVER80をサポートしたメンバーは、「今年の東軍は凄かった。年々OVER80戦のレベルが高くなっている。かつてはグランドに立つことを目的とした選手が多かったように思うが、今は走りぶつかり激しいラグビーをプレーしている。自分たちが80歳を迎えた頃、どんなラグビーを続けられるか今から楽しみです」と感想を述べていた。
 来年は福岡で第71回の三惑大会とOVER80東西対抗戦がおこなわれる。40代の白パンも80代の紫パンツメンバーもすでに来年を見据えていた。

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