国内 2024.04.27

これぞ府中ダービー。お互いに持ち味を出し合った熱戦はブレイブルーパスに軍配。

[ 編集部 ]
これぞ府中ダービー。お互いに持ち味を出し合った熱戦はブレイブルーパスに軍配。
途中出場の前節に続いて今節は久しぶりに先発に復帰したキャプテンのNO8リーチマイケル©JRLO



 やはりこの2チームの激突はおもしろい。観戦した多くの人が、あらためてそう実感したはずだ。

 ともに東京都府中市を本拠とする東芝ブレイブルーパス東京と東京サントリーサンゴリアスの“府中ダービー”の今季第2ラウンドが、4月27日に秩父宮で行われた。

 13,147人のファンがスタンドを埋めた一戦は、ホストのブレイブルーパスが自慢のフィジカルを押し出してゲインラインのバトルで優位に立ち、先行する流れで進んだ。開始11分にWTBジョネ・ナイカブラの鋭いラインブレイクからCTBセタ・タマニバルがトライを挙げると、19分にはSO中尾隼太の左足のチップキックを突破口にCTBニコラス・マクカランが右中間へ飛び込む。17-10とリードして迎えた後半も、ナイカブラ、マイケル・コリンズの両WTBがゴールラインを越え、27分までに36-15とスコアを広げた。

 しかしサンゴリアスもここから意地を見せ、30分に得意の連続攻撃を仕留めきってWTB江見翔太がフィニッシュ。なおも辛抱強くフェーズを重ねて攻め立て、激しくファイトするブレイブルーパスディフェンスにプレッシャーをかけ続ける。そして39分、相手防御を完全に崩しきってCTBイザヤ・プニヴァイが右コーナーに押さえ、9点差に。しかし直後に80分を告げるホーンが鳴り響き、36-27でフルタイムとなった。

 試合後の記者会見では、両チームの監督、キャプテンがそれぞれ「府中ダービー」というフレーズを口にした。同じ街で活動するトップクラブとして高め合う間柄であり、長年にわたって熱闘を繰り広げてきたライバルだけに、この一戦にかける思いには特別なものがあるのだろう。

 12月17日の第2節(26-19)に続いて今季2連勝とし、リーグワンでの通算対戦成績も3勝3敗の五分に戻したブレイブルーパスのNO8リーチ マイケルキャプテンは、「まさに府中ダービーでした。東芝は激しいディフェンス、サントリーは連続攻撃、その繰り返しで、本当にタフな試合でした。結果的に勝つことができて本当によかった」とコメント。

 一方、サンゴリアスの田中澄憲監督も、「お互い負けられない試合で、プライドと意地のぶつかり合いでした。ブレイブルーパスのフィジカリティは、わかってはいたけど強かった。ただトライ数は5本4本。自分たちの我慢し続けるアタックができれば、スコアできるということがわかった」と、敗戦の中にも確かな手応えを感じたようだった。

 なおこの結果により、ブレイブルーパスのリーグ戦2位が確定。現在3位のサンゴリアスが来週の最終節で順位を維持すれば、両者は5月19日のプレーオフ準決勝(@秩父宮、14:05キックオフ)でふたたび対峙することとなる。

PICK UP