国内 2024.04.19

D1の激しいプレーオフ進出争い、東京サンゴリアス×静岡ブルーレヴズは引き分け。D2も熱闘

[ 編集部 ]
D1の激しいプレーオフ進出争い、東京サンゴリアス×静岡ブルーレヴズは引き分け。D2も熱闘
前進を試みる東京サンゴリアスの堀越康介。食らいつく静岡ブルーレヴズ(撮影:松本かおり)


 ジャパンラグビー リーグワン2023-24(ディビジョン1)で、プレーオフ進出に王手をかけていた東京サントリーサンゴリアスと、そこに届く可能性が残っていた静岡ブルーレヴズの対戦は、引き分けに終わった。4月19日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた第14節で激突し、31-31でノーサイドとなった。

 3位の東京サンゴリアスはこれで10勝1分3敗(総勝点50)となり、プレーオフ進出決定は持ち越し。一方、7位の静岡ブルーレヴズは6勝2分6敗(総勝点33)となり、残り2試合でプレーオフ進出圏内のトップ4に入る可能性はなくなった。

 序盤から静岡ブルーレヴズの奮闘が光った。前半13分、ラインアウトからテンポのいい連続攻撃でゴールに近づき、ゲームキャプテンを務めたFL庄司拓馬などがタックルを受けながらもつなぎ、NO8マルジーン・イラウアが抜けて先制した。

 対する東京サンゴリアスは24分、ゴール前でペナルティキックを得ると、クイックタップで仕掛け、NO8タマティ・イオアネがインゴールに突っ込み、どちらもコンバージョン成功で同点となった。

 そのイオアネが27分に危険なプレーで一時退出を命じられ、相手のプレッシャーもあって苦しい時間が続いた東京サンゴリアスだが、35分にも敵陣深くに入ると、ラインアウトからFL山本凱の力強い突進でゴールに迫り、キャプテンのHO堀越康介がピック&ゴーで仲間の後押しを受けインゴールにねじ込み、勝ち越した。

 14-7で折り返した東京サンゴリアスは、後半早々、キックオフで相手にエラーがあってチャンスとなり、SH流大がテンポを上げ、ディフェンダーを引きつけてからのパスでCTBイザヤ・プニヴァイの突破をアシストし、追加点となった。

 しかし、果敢なチャレンジャーだった静岡ブルーレヴズは49分(後半9分)、敵陣深くに入ってドライビングモールでゴールに迫り、ボールを持ち出したFLヴェティ・トゥポウがブラインドサイドを抜けてインゴールに持ち込み、点差を詰めた。
 セットピースが安定している静岡ブルーレヴズは反撃を続け、57分にもラインアウト・モールからの連続攻撃をFL大戸裕矢がフィニッシュし、SO奥村翔のコンバージョンも連続成功で同点に追いついた。
 勢いが出た静岡ブルーレヴズは、63分にも相手の反則を引き出し、ショットでリードを奪った。

 3点ビハインドとなった東京サンゴリアスは66分、がまん強くフェイズを重ね、SO高本幹也のチップキックもあって敵陣深くに入ると、攻撃を継続してWTB尾崎晟也がディフェンスを切り裂き、逆転トライとなった。コンバージョン成功で28-24。

 だが、静岡ブルーレヴズは食らいつき、73分、敵陣深くに入ってペナルティキックを得ると、SHブリン・ホールがクイックタップで仕掛け、強いランナーを当ててゴールに迫り、巨漢PRショーン・ヴェーテーがタックルをかわしてインゴールにねじ込み、再逆転。コンバージョン成功で3点差をつけた。

 それでも、東京サンゴリアスは76分にペナルティゴールで追いつき、その後、両チームとも譲らず、接戦は引き分けに終わった。


 同日、大阪のヨドコウ桜スタジアムではディビジョン2の順位決定戦(4~6位決定戦)第1節がおこなわれ、レッドハリケーンズ大阪が21-18で日本製鉄釜石シーウェイブスに競り勝った。

 九州電力キューデンヴォルテクスを含めたディビジョン2の4~6位決定戦で最下位(6位)になったチームは、ディビジョン3の3位チームとの入替戦に臨まなければならない。

 レギュラーシーズン6位通過だった釜石シーウェイブスはこの日、レッドハリケーンズ大阪にリードされながらも食らいつき、相手にイエローカードが出て勢いづいた終盤、WTBヘンリー ジェイミーとFBキャメロン・ベイリーの好走で連続トライを奪い、3点差まで詰めた。そして、その後も怒涛の攻撃を続けた釜石シーウェイブスに対し、レッドハリケーンズ大阪は故意の反則を犯してまたもイエローカードを提示され、ピンチとなった。試合終了まで残りわずか、同点のショットを選択せず、逆転トライを狙いにいった釜石シーウェイブスは敵陣深くに入ってラインアウトへ。しかし、レッドハリケーンズ大阪はモールディフェンスで踏ん張り、直後のスクラムで奮闘してピンチを脱出。レッドハリケーンズ大阪が3点リードを守りきり、ノーサイドとなった。

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