セブンズ 2024.03.28

パリ五輪めざすフーパーがついに7人制デビューへ 香港セブンズの豪代表メンバーに入る

[ 編集部 ]
パリ五輪めざすフーパーがついに7人制デビューへ 香港セブンズの豪代表メンバーに入る
セブンズ豪代表のジャージーを着てポーズをとるマイケル・フーパー(Photo: Getty Images)


 7人制ラグビー(セブンズ)に挑戦しているワラビーズのレジェンド、マイケル・フーパーが、ついに新たな世界でデビューすることになりそうだ。4月5~7日に香港で開催されるセブンズワールドシリーズ(HSBC SVNS 2024)第6ラウンドの7人制オーストラリア代表に選出され、パリオリンピックへ向けての第一歩を踏み出す。

 15人制オーストラリア代表“ワラビーズ”のフランカーとして125キャップを獲得し、同国ラグビーの年間最優秀選手に贈られるジョン・イールズ メダルを4度も受賞(最多)、また、ワラビーズの歴代キャプテンのなかで最も多くの試合でけん引してきた偉大な選手だ。2021年にはトヨタ自動車ヴェルブリッツでプレーし、日本にもファンは多い。

 現在32歳のフーパーは、昨年、若手を多く起用してワラビーズを新たな時代に移行させたいと考えていた当時指揮官(エディー・ジョーンズ=現・日本代表ヘッドコーチ)のもと、けがの影響もあってワールドカップ2023フランス大会のスコッドから落選。その前年にはメンタルヘルスの問題を抱え長期休養していた時期もあり、自身にとって3度目のワールドカップ出場を逃し、引退するのではないかと心配する声もあった。

 だが、タフなハードワーカーとして知られるフーパーは、ブーツを脱がなかった。昨年11月に7人制ラグビー挑戦を明言し、2024年7月のパリオリンピックを見据え、興奮を次のように語っていた。
「いままでは15人制ラグビーをたくさんプレーしてきたので、ギアを変えるという考えは、何か違うことをしようというモチベーションになる。これまでとは違う形で試合をするのは大変な挑戦だが、私のキャリアのなかでも、かなりエキサイティングなことだ」

 同じくパリオリンピックをめざし7人制に挑戦しているフランスのスーパースター、アントワンヌ・デュポンがセブンズワールドシリーズで一足先にデビューを果たすなか、フーパーはアキレス腱の負傷により出遅れたものの、ようやくプレーする準備は整った。
 男子7人制オーストラリア代表のジョン・マネンティ ヘッドコーチは、「フープス(フーパー)はスコッドに入るために懸命に努力してきたので、私たちは皆、“ルーキー”を迎え入れることを嬉しく思っている。他の新人選手と同様、これは彼にとって学習経験となり、パリオリンピック出場への重要なスタート地点となるだろう」とコメントした。

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