東芝ブレイブルーパスが辛勝 リコーブラックラムズの反撃を抑え激闘制す
リーグワン・レギュラーシーズンの交流戦最終節(3月24日)、2位の東芝ブレイブルーパス東京は秩父宮ラグビー場で10位のリコーブラックラムズ東京と対戦し、一時13人となって同点に追いつかれる厳しい試合となったが、40-33で競り勝った。
東芝ブレイブルーパスはこれで10勝1敗。入替戦出場圏内のリコーブラックラムズは2勝9敗となった。
前半は東芝ブレイブルーパスが5トライを挙げ、リードを奪った。
5分、ピンチを耐えてボールを奪い返すと、カウンターでCTBセタ・タマニバルが抜けてパスを受けたWTB桑山淳生がゴールへ走りきり、先制。その後、同点とされたが、14分にはSOリッチー・モウンガがパスダミーから鋭く切り込みFB松永拓朗のトライを演出した。22分と31分にはWTB森勇登が連続でフィニッシャーとなり、リードを広げた。その後、パワフルな相手NO8ネイサン・ヒューズに2トライ目を許したものの、39分には赤いジャージーの背番号8をつけたシャノン・フリゼルがやり返し、東芝ブレイブルーパスは33-14で前半を終えた。
しかし、リコーブラックラムズは勇敢なチャレンジャーであり、後半早々にWTB西川大輔がインゴールに持ち込み、反撃ムードは高まった。
勢いづく黒衣の男たちに対し、受ける側となった東芝ブレイブルーパスは49分(後半9分)に司令塔のモウンガが不当なプレーで10分間の退出を命じられると、53分には反則の繰り返しでゲームキャプテンのHO原田衛にイエローカードが出され、13人になった。
数的有利となったリコーブラックラムズは直後、ゴール前のスクラムから、近場にいたFBアイザック・ルーカスが自ら勝負してトライ。CTBマット・マッガーンのコンバージョンも連続成功で5点差となった。そして、58分にはラインアウトからの展開で右外のWTB西川がキックを使い、それを追ったFBルーカスがボールを確保してWTBネタニ・ヴァカヤリアにつなぎ、同点トライとなった。
33-33。リコーブラックラムズは粘り強いディフェンスも見せ、同点のまま終盤の戦いに突入した。
しかし、追いつかれた東芝ブレイブルーパスは70分、SH高橋昴平のビッグプレーで流れを変えた。敵陣深くでの相手ボールスクラムで、球出ししようとしたSH南昂伸にプレッシャーをかけてノックオンを引き出し、ボールを奪い返すと、怒涛の攻撃を仕掛け、黒衣側が反則を犯してイエローカードが出た。数的有利になった東芝ブレイブルーパスは、懸命にディフェンスする相手に対してゴール前で攻撃を繰り返し、74分、FWのダミーを入れた細かいパス回しから、走り込んできたCTB眞野泰地がパワーで壁を破り、インゴールにねじ込み勝ち越しトライとなった。
7点を追うリコーブラックラムズはリスタート後、SH南が相手キックをチャージし、インゴールに転がったボールをFLアマト・ファカタヴァが追ったが、足がもつれてグラウンディングに届かなかった。77分にも敵陣深くに入ったが、東芝ブレイブルーパスのLOワーナー・ディアンズがブレイクダウンでからみ、ターンオーバー。そして、リコーブラックラムズは試合終了間際にも自陣から果敢に攻め上がり、キックも活かして敵陣深くに入ったが、東芝ブレイブルーパスはまたしても接点のファイトでピンチをしのぎ、激闘は終了。40-33でノーサイドとなった。