フランスはシックスネーションズ2位 最終戦はイングランドに逆転勝ち
世界トップレベルのプレーメーカーであるSHアントワンヌ・デュポン(パリ五輪を目指し7人制に挑戦)とSOロマン・ンタマック(負傷)を欠いたフランス代表は、欧州の強豪6カ国が競うシックスネーションズのタイトルを奪還することはできなかったが、2024年大会は勝利で締めくくり、3勝1分1敗の2位で終えた。最終戦は地元リヨンで現地時間3月16日、イングランド代表と対戦し、33-31で競り勝った。
一方、6月に来日予定のイングランド代表は、3勝2敗で3位となった。
ラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」
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3-3で迎えた前半19分、フランスはFLフランソワ・クロスのラインアウトスチールからすばやくワイドにボールを動かし、CTBガエル・フィクーがブレイクすると、パスをもらったFBレオ・バレがビッグゲインで敵陣深くに入り、サポートについたSHノラン・ルガレックにつないで最初のトライが生まれた。
優勢のフランスは、SOトマ・ラモスのペナルティゴールで加点。前半最後に失点したものの、16-10で折り返しとなった。
しかし、後半の入りはイングランドがよく、FLサム・アンダーヒル、NO8ベン・アールの力強い走りが続いてゴールに迫り、テンポよくたたみかけ、ハーフタイム前にトライを決めていたCTBオリ―・ローレンスがフィジカリティを活かしてタックルを破り、連続フィニッシャーとなった。そして、SOジョージ・フォードのコンバージョンも決まり逆転した。
勢いづいたイングランドは、45分(後半5分)にはラインアウトからの展開でNO8アールが突破し、サポートしたFBマーカス・スミスがディフェンダーをかわしてトライを決めた。
だが、8点ビハインドとなったフランスは食らいつき、55分、辛抱強くフェイズを重ねてボールをつなぎ、FBバレがインゴールに持ち込み、コンバージョン成功で1点差に詰めた。
そして59分、ハーフウェイで相手がラインアウトを乱すと、ルーズボールをSOラモスが蹴り、それを追ったWTBダミアン・プノーが確保、サポートしたCTBフィクーが駆けてインゴールに飛び込み、逆転した。
イングランドも粘り、74分に敵陣深くに入ると、タテへ強いランナーを使ったあと、クイックハンドでつないでWTBトミー・フリーマンが右隅にフィニッシュ。厳しい角度からのコンバージョンをSOフォードが決め、再びリードを奪った。
しかし、試合終了間際、イングランドに反則があり、フランスはSOラモスが約50メートルの距離からペナルティゴールを決め、再逆転に成功。その後、リスタートはあったがフランスがボールキープで逃げきり、戦いはノーサイドとなった。