各国代表 2024.03.17

イタリアが快勝締めで今季シックスネーションズ2勝 ウェールズは21年ぶり全敗

[ 編集部 ]
イタリアが快勝締めで今季シックスネーションズ2勝 ウェールズは21年ぶり全敗
躍動してイタリアの2トライ目を決めたロレンツォ・パーニ(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップで得点王になったことがある元アルゼンチン代表のゴンサロ・ケサダを新しいヘッドコーチに迎え入れたイタリア代表が、ヨーロッパの強豪6カ国が競うシックスネーションズで9年ぶりに最下位を免れ、2勝1分2敗で2024年大会を終えた。スコットランド撃破に続き、現地時間3月16日の最終節では敵地カーディフのプリンシパリティスタジアムでウェールズ代表と対戦し、24-21で快勝した。

 一方、ウェールズ代表は世代交代で多くのベテランが去り、若きスターのルイス・リースザミットもNFL(アメリカンフットボール)挑戦でいなくなり、大きな戦力ダウンとなって21年ぶりのウッデンスプーン(全敗)。約15年間、チームの中心選手として活躍してきたジョージ・ノースが121キャップ目となったこの試合を最後に代表から引退することを表明していたが、13番をつけてプレーした彼のラストゲームを勝利で飾ることはできなかった。

ラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」
WOWOWオンデマンドで全試合アーカイブ配信中!

 イタリアは序盤からブレイクダウンとスクラムで相手に圧力をかけて優勢にゲームを進めた。19分にはスピーディーなパス回しからCTBトンマーゾ・メノンチェッロがブレイクしてオフロードで次々とつなぎ、波状攻撃でゴールに迫り、最後はWTBモンティ・イオアネが抜けて最初のトライゲッターとなった。

 主将のFLミケーレ・ラマーロは体を張ってチームを鼓舞。イタリアは11-0で前半を終えた。

 一方、ミスが多く自ら流れを悪くしたウェールズは、44分(後半4分)にWTBリオ・ダイヤーの好走からアタックを継続して会場を沸かせたが、敵をはがそうとした選手がネックロールのファウルプレーを犯してしまい、チャンスを逃した。

 ピンチを脱出したイタリアはその直後、ラインアウトからの展開でイオアネが抜け、パスをもらった21歳のFBロレンツォ・パーニがハーフウェイから駆け上がって鋭いステップでディフェンダーをかわし、スーパートライとなった。

 18点差をつけられたウェールズは、その後もタッチキックミスなどでファンに深いため息をつかせ、イタリアの粘り強いディフェンスにも苦しみ、なかなか得点することができなかった。

 それでも、63分に再びゴールに迫ると、ピックアップして突っ込んだHOエリオット・ディーが仲間のサポートを得てゴールライン上に押さえたことが確認され、トライが認められた。

 しかし、イタリアは世界ランキングがひとつ上(8位)のウェールズにプレッシャーをかけ続け、終盤にペナルティゴールで貴重な6点を追加。

 ウェールズは試合終了間際に連続トライで意地を見せたが、逆転する時間は残っていなかった。

 シックスネーションズを快勝で締めくくったイタリア代表は7月に来日し、札幌ドームで日本代表と対戦する予定。

PICK UP