ダイナボアーズが昨季王者スピアーズを撃破! 激しいシーソーゲームを制す
ラグビーの国内最高峰、リーグワンのディビジョン1に昇格して2季目の三菱重工相模原ダイナボアーズが、ディフェンディングチャンピオンのクボタスピアーズ船橋・東京ベイを倒した。3月3日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれた第8節は激闘となり、34-28で制した。
両チームともこれで4勝4敗となり、レギュラーシーズンを折り返す。勝点差で順位は違うが、スピアーズは6位にダウン、ダイナボアーズは8位に上がった。
両チームとも点を取り合う激しいシーソーゲームとなった。
前半4分にダイナボアーズがSOジェームス・グレイソンのクロスキックをNO8ジャクソン・ヘモポが確保し、FL鶴谷昌隆につなぎ先制トライを挙げれば、スピアーズは10分、ディフェンスでプレッシャーをかけて相手がこぼしたボールをHOデイン・コールズが拾い、力走でゲインしサポートのNO8ファウルア・マキシにつなぎ5点を奪い返した。
スピアーズはさらに18分、ブレイクダウンで圧力をかけて敵陣深くでのアタックチャンスをつかむと、ラインアウトからのモールは動かせなかったものの、ボールを手にしたキャプテンのCTB立川理道が左外にいたWTB木田晴斗へピンポイントのキックパスを放ち、勝ち越しトライとなった。
だがシーソーは動き、ダイナボアーズは32分、ハーフウェイ付近でHO安江祥光がボールを奪い返すと、NO8ヘモポ、CTBカーティス・ロナなどの力強いキャリーもあってサポートもよく、コンタクト強く、根気よく14フェイズ重ねて敵陣深くに入り、切り込んだロナからオフロードパスをもらったCTB岩下丈一郎がフィニッシャーとなった。
2点差に詰められたスピアーズは38分、フリーキックを得ると速攻を仕掛けて4番JD・シカリングの力強いレッグドライブとオフロードもあって敵陣深くに入り、クイックリサイクルでループを使い、SH藤原忍が飛ばしパスをCTBリカス・プレトリアスに通してトライを獲得した。
しかし、40分、スピアーズはCTB立川のクロスキックが裏目に出て、ボールをキャッチしたダイナボアーズのWTBベン・ポルトリッジが右外を振りきってゴールに持ち込み、SOグレイソンのコンバージョンも決まり、17-17の同点で折り返しとなった。
後半先に得点したのはスピアーズで、45分(後半5分)、敵陣でのラインアウト後、ブレイクダウンからSH藤原がディフェンス裏に軽くボールを蹴り、それを確保したLOシカリングがゴールへ走りきり、5点リードを奪った。
だが、51分、反則を繰り返したスピアーズにイエローカードが出ると、数的有利となったダイナボアーズは2分後、ゴール前で猛攻を仕掛け、LOウォルト・スティーンカンプがトライ。コンバージョン成功でゲームをひっくり返した。
それでも、点の取り合いは続き、58分、スピアーズはFBゲラード・ファンデンヒーファーのペナルティゴールで逆転。66分にもターンオーバーからのカウンターで相手の反則を引き出し、ショット連続成功で4点差をつけた。
しかし、ダイナボアーズは粘り、70分、辛抱強くフェイズを重ねてゴールに攻まり、走り込んできたLOスティーンカンプがインゴールに突っ込み、逆転。73分にはSOグレイソンの「50:22キック」で敵陣深くに入ると、ラインアウトからモールで前進後、ボールを動かし、一度パスは乱れたが、キャプテンのSH岩村昂太が拾って広いスペースがあった右へ、FBアライアサ 空ローランド、WTBポルトリッジとつなぎ、大きな追加点を獲得。そして、6点リードを守りきり、激闘はノーサイドとなった。