国内 2023.12.31

花園連覇狙う前王者の東福岡が朝明を圧倒 名護は城東に競り勝ち元日のチャレンジへ

[ 編集部 ]
花園連覇狙う前王者の東福岡が朝明を圧倒 名護は城東に競り勝ち元日のチャレンジへ
連覇を狙う東福岡の主将、NO8高比良恭介。2回戦ではトライも決めた(撮影:松本かおり)


 全国高校ラグビー大会で2季連続の優勝を狙うディフェンディングチャンピオンの東福岡高校(福岡)が、12月30日に東大阪市花園ラグビー場でおこなわれた2回戦で、三重県立朝明高校を71-0と圧倒した。

 東福岡は前半3分、WTB半田悦翔のゲインで敵陣深くに入り、リサイクルでボールを手にしたFL松崎天晴がタックルを受けながらも粘り腰で前進し、先制トライを決めた。5分にはCTB神園然が相手キックをブロックし、独走。9分には敵陣深くのブレイクダウンでターンオーバーし、主将であるNO8高比良恭介のトライにつながった。
 東福岡の勢いは止まらず、17分には自陣深くのスクラムから展開してFB隅田誠太郎が抜け、サポートしたCTB村上有志がゴールへ走りきった。リスタート後には、キックオフレシーバーのLO坪根章晃がタックラーをなぎ倒して壁に穴をあけ、すばやくリサイクルしてつなぎ、またもCTB村上が快足を飛ばした。さらに、27分にはすばやいパス回しからCTB村上が切り込み、オフロードをもらったNO8高比良がゴールへ力走した。
 ペナルティゴール(PG)でも加点し、41-0で折り返した東福岡は、後半も5トライを追加し大勝となった。

 一方、朝明は後半27分にスクラムで奮闘してペナルティを得、敵陣22メートルライン付近までいったが、ラインアウトでスチールされ、チャンスを作ることができなかった。試合終了間際には辛抱強くアタックを継続して相手の反則を引き出し、敵陣深くに入って果敢にトライを目指したが、東福岡の守りは堅かった。

テンポよくボールを展開する名護のSO知念和夢(撮影:松本かおり)

 元日に東福岡に挑戦するのは沖縄県立名護高校だ。2回戦で徳島県立城東高校を38-21で下し、花園で年越しとなった。

 名護は開始早々にドライビングモールで先制。8分にはスクラムで圧力をかけてターンオーバーすると、SOのポジションにいた11番の古堅壱真がキックパスを放ち、WTB新里心惟がうまくバウンドを合わせてボールを確保し、トライを決めた。
 フィジカリティで優勢の名護は、16分にも敵陣22メートルライン内に入ると、FB宮里快一がタックラーを弾き飛ばしてインゴールへ持ち込んだ。

 対する城東は19分、FL高野陽介のブレイクで敵陣深くに入り、つないで主将のSO池渕紅志郎とFL南部晴飛がランでためてディフェンダーをひきつけ、パスをもらったWTB峰原光浩がインゴール右隅に飛び込み、トライとなった。
 城東は29分にも敵陣22メートルラインに迫ると、U17日本代表のFB小野晏瑚が鋭く切り込んでディフェンスを破り、そのままゴールへ駆け抜けた。SO池渕のコンバージョン連続成功で、7点差に詰めて折り返した。

 そして、勢いに乗る城東は後半早々、PR小方蓮斗の力強い突進で敵陣22メートルライン内に入り、PKを得るとSH井颯太朗が速攻を仕掛け、パスをもらったPR中山珀がトライ。SO池渕が厳しい角度からのコンバージョンを決め、21-21の同点に追いついた。

 だが、名護は4分、ドライビングモールで22メートルラインまで前進したあとボールを出し、主将のCTB屋部樹志がくさびを打ち込み、オフロードパスをもらったSO知念和夢が突破、捕まったがすばやくリサイクルしてつなぎ、FB宮里のゲインでゴールに迫り、LOピ二ラ・ハンスが勝ち越しトライを決めた。
 その後、粘り強いディフェンスでピンチを脱出した名護は、17分にハーフウェイのスクラムから展開して高校日本代表候補であるFB宮里が抜け、好走で次々とディフェンダーをかわしてインゴール中央に持ち込み、リードを広げた。そして、24分にはCTB屋部がPGで加点し、接戦を制した。

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