国内 2023.12.06

引退撤回で来日のオールブラックは「すべてをクボタに注ぐ」。スピアーズ新加入のスター二人が開幕へ

[ 編集部 ]
引退撤回で来日のオールブラックは「すべてをクボタに注ぐ」。スピアーズ新加入のスター二人が開幕へ
メディア用の撮影セッションに応じるHOコールズとFBウィリアムズ(撮影:松本かおり)

 12月4日、船橋市のクボタスピアーズ クラブハウスで加入会見がおこなわれ、12月9日に開幕の迫ったリーグワンに向けた新戦力のうち、2選手がメディアの質問に応えた(スピアーズの初戦は12月10日)。

 ともに2023年大会出場選手、HOデイン・コールズ、WTB/FBリアム・ウィリアムズだ。

デイン・コールズ
HO/1986年12月10日(36歳)/184㌢、110㌔/SRハリケーンズ(ニュージーランド)/ニュージーランド代表90キャップ

リアム・ウィリアムズ
WTB・FB/1991年4月9日(32歳)/188㌢、85㌔/カーディフ・ラグビー(ウエールズ)/ウエールズ代表90キャップ、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ5キャップ

取材機会に詰めかけたメディア(撮影:BBM)

 昨季、初の決勝進出で初優勝を達成したスピアーズには早くも風格が漂う。ともに就任8年目の指揮官、フラン・ルディケ ヘッドコーチと主将、立川理道のコンビの存在は大きいだろう。そこへ歴戦のインターナショナルが二人加わった。

 デイン・コールズは、トップ選手としての現役引退を覆しての移籍となった。スピアーズからのオファーを受け決断したのはワールドカップ大会中、NZ代表としての活動のさなかだ。

「4日間ほどで決めました。信頼できる周囲の人から、日本のこと、リーグワンのこと、スピアーズのことを聞いて」

 スピアーズは、南アフリカ代表でもあるHOマルコム・マークスがケガで今季登録を抹消(契約は継続)、代わる存在を求めていた。スピアーズがFWのスポットコーチとして、過去13年にわたって関係を保つダニエル・クロン(SRハリケーンズのスクラムコーチ)が繋いでくれた縁だった。

 本来、クラブが求めるセットプレーでの安定感はもちろん、パスやボールドライブも担える器用さも特徴。

「自分の選手としての特徴は、日本のラグビーに合っていると感じる。自らのすべてのこのチームに注ぎたい」

 単年契約ながら、3人の子と妻も、ともに日本での暮らしを始め、腰は据わっている。文化ごと日本とチームに溶け込もうする世界トップレベルのモバイルHOの合流に期待は高まる。

「子供たちが、日本の子に教えてもらえることがあるなら色々とトライしてほしい。昨日も、家族でお寺に行ってきました」(コールズ)

開幕日に37歳の誕生日を迎えるHOデイン・コールズ(撮影:松本かおり)

 もう一人のベテラン加入選手、FBリアム・ウィリアムズはウエールズ代表。自国スカーレッツをはじめ、イングランド・プレミアシップのサラセンズでも活躍、タイトル獲得に貢献した欧州のスターの一人だ。2013年に来日ツアーをおこなったウエールズ代表としての経験が日本とのファーストコンタクトだった。

PICK UP