国内 2023.11.26

法政大が立正大を破り、暫定3位。選手権出場へ、「あとは祈る」。

[ 編集部 ]
法政大が立正大を破り、暫定3位。選手権出場へ、「あとは祈る」。
ハイボールキャッチやランで勝利に貢献した法大FL宮下晃毅(撮影:菅原淳)
後半25分、リードを広げるトライを奪ったWTB石岡玲英主将(撮影:菅原淳)

 関東大学リーグ戦1部の最終節第1日が11月25日、スピアーズえどりくフィールドでおこなわれ、第1試合では大東大が拓大に92-5で圧倒、第2試合では法大が38-26で立正大を破った。

 法大は勝ち点19として、暫定で3位に浮上。大学選手権の出場争う東洋大にプレッシャーを与えた。勝ち点16の東洋大は同26日、日大と対戦する。

 自力での入替戦回避を目指した立正大との対戦は、両チームで10トライを奪い合うシーソーゲームとなった。

 先制トライは法大。キックでエリアを進めると、敵陣ゴール前でのラインアウトからサインプレーでゴールラインまで迫り、最後はLO竹部力が押し込んだ(前半7分)。

 立正大の反撃は15分。自陣から展開した相手のアタックミスからWTBハインリッヒ・フルックスがすぐさま攻撃に転じ、何人も弾きながら右タッチライン際を駆け抜ける。最後はWTB 越戸駿へと繋ぎ、5-5と同点に追いついた。

 その後も立正大はハイパントを駆使して敵陣深くに入るも、23分に法大が自陣22㍍内でインターセプト。すぐさま大外に展開し、FB北川拓来が突破、パスを繋いで一気にインゴールまで持ち込んだ(WTB椎葉脩嗣のトライ)。

 31分に連続攻撃から立正大NO8馬越涼の突破を許して再び同点とされたが(12-12)、直後のキックオフで相手のミスを突き、モールでのトライでリードを保った。

 19-12で迎えた後半も、先制したのは法大。ハーフウェーライン付近でのラインアウトからCTB中井駿がゲイン、最後はWTB石岡玲英主将がインゴールに入った(5分)。

 14点差をつけられた立正大は、直後のキックオフをWTBフルックスが188㌢の長躯を生かしてマイボールに。まもなくCTB鈴木太登がトライを挙げた(19-26)。

 その後は互いに敵陣深くまで攻め込むもスコアできず。均衡を破ったのは、粘り強く攻め続けた法大だ。
 この日、アグレッシブにカウンターアタックを仕掛けていたWTB石岡のランを起点に、FL宮下晃輝が突破。最後はFL板橋愛翔がポスト下に飛び込んだ。

 法大は4分後にもWTB石岡の足を絡めた個人技で38-19とし、大勢を決めた。

 WTB石岡主将はスクラムプレッシャーをかけ続け、再三のインターセプトでチームを救ったFWをまずは称えた。
「相手のハイパンに対してうまくいかないところもあったけど、そこはうちのFWが頑張ってくれた。自陣22㍍に入られてもトライを取らせなかった。スクラムでプレッシャーを与えて、向こうはアタックをしにくそうな状況も作れていました。FWさまさまです」

 戦前には自力での大学選手権出場の可能性がなくなっていたが、石岡主将は「先のことはあまり気にせず、この試合をまずは戦おうと。目の前のワンプレー、1対1、そこからしっかり戦おう」と仲間に話したという。

「正直、自分たちの手で手繰り寄せられるものではないのは事実なので悔しい。初戦の東洋大戦と流経大戦を落としてしまったことに主将として責任を感じます」と話した。

「ただその中でもシーズン最後まで集中力を切らさずに戦い抜いてくれたのは財産。チームは最後まで同じビジョンを見てくれた」と前を向いた。
「祈りながら、いけた時のために準備は怠らずに過ごしたいと思います」と続けた。

スピードとパワーを兼ね備えたランと空中戦でも強さを見せた立正大WTBハインリッヒ・フルックス(撮影:菅原淳)

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