国内 2023.10.30

【関西リーグ】京産大が関西学院大との全勝対決制す。摂南大は立命館大の猛追振り切り2勝目。

[ 編集部 ]
【関西リーグ】京産大が関西学院大との全勝対決制す。摂南大は立命館大の猛追振り切り2勝目。
指揮官から高い評価を得て先発の座を勝ち取ったNO8テビタ・ポレオ(撮影:平本芳臣)

 関西大学ラグビーAリーグの第5節(第1日)が10月29日、京都の宝ヶ池球技場でおこなわれ、開幕4連勝同士の対決となった京産大と関西学院大の対決は34-9で京産大に軍配が上がった。
 京産大はボーナスポイントも獲得。勝ち点を23まで伸ばし、暫定首位となった。

 同日には前節で同志社大を破った摂南大が、勢いそのままに立命館大も撃破した。29-27で終盤の猛追を振り切った。

 京産大は前半こそ、関西学院大のフィジカルやモールディフェンスに苦しんだが、3-9で迎えた40分にゴール前でのアタックからSH土永旭が抜け出す。両チーム最初のトライ(G成功)で10-9と逆転し、前半を折り返した。

 相手のシンビンで数的優位に立っていた京産大は、後半の立ち上がりにもチャンスを作り、6分にLOソロモネ・フナキの突破からPR乳井大士が追加点。
 12分にはSO吉本大悟のキックが50/22となり、最後はPRヴェア・タモエフォラウが押し込む(24-9)。その後、さらに2トライを加えて勝負を決めた。

 FL三木皓正主将は「序盤はブレイクダウンで受けてしまい、なかなか良い波に乗れなかったが、自分たちの原点であるFWで前に出ることを体現できた」と勝因を話し、「自分たちは先を見ている余裕はない。次の同志社戦に向けてチーム全員で準備していきたい」と気を引き締め直した。

 関西学院大はスクラムでの反則など規律が乱れて流れに乗れず、後半は無得点。
 FL兪瑛士主将は「3年間、京産大に勝っていないので、絶対に勝つという気持ちで挑んだが、規律とセットプレーで後手に回ってしまい、自分たちで首を絞めてしまった」と悔やんだ。

好走を披露した関西学院大WTB山本快(撮影:平本芳臣)
脳震盪で欠場中の前薗斗真に代わり、初先発した新人FB前田晃明のトライ(前半8分/撮影:平本芳臣)

 摂南大は前半2分に先制PGを許すも、以降は持ち味のボールを立ってつなぐアタックが機能してトライを重ねた。
 前半8分にはWTBマイケルズ・カストンのオフロードからルーキーのFB前田晃明がトライ。逆転した18分にはPGでリードを広げ、22分にはNO8河野秀太郎がスピンで相手を振り切った。

 17-3で迎えた後半も、立命館大がオフロードを防ごうと高めに入ったタックルで反則(ハイタックル)を重ねたことで、摂南優位は変わらず。
 11分にWTBカストンの突破で24-3。1トライを許した23分にも、NO8ヴィリアミ・サポイのトライでリードを保った。

 29-8のまま試合は終盤を迎え、摂南大の快勝と思われたが、37分のトライを皮切りに立命館大が猛攻を仕掛ける。
 2分後にCTB江川剛人の突破をサポートしたFB山下真之介のトライで9点差と迫り、その3分後にはWTB吉本匠希が自陣からラック脇を抜けて2点差に。自陣から相手の反則を引き出しながら攻め続けた46分には、敵陣10㍍ライン付近左でPKを得た。
 しかし、WTB吉本の約40㍍PGは右に外れ、劇的逆転勝利とはならなかった。

 摂南大の瀬川智広監督は「負けなくて良かった。その一言(に尽きる)」。安堵の表情を浮かべた。

力走を見せる立命館大LO宮城雄真(撮影:平本芳臣)

PICK UP