日本代表 2023.09.11

フィジーとの初戦で29-24。女子日本代表、JAPAN BASEでの初のテストマッチを白星で飾る。

[ 編集部 ]
フィジーとの初戦で29-24。女子日本代表、JAPAN BASEでの初のテストマッチを白星で飾る。
攻守に体を張って勝利に貢献したFL齊藤聖奈(撮影:増田泰久)

 国内でフィジー代表(世界ランキング19位)とのテストマッチ2試合を戦う女子日本代表、サクラフィフティーン(同11位)は9月10日、初のテストマッチ開催となったJAPAN BASE(福岡)での初戦を29-24で制した。
 第2試合は9月16日、秩父宮でおこなわれる。

 サクラフィフティーンは前半、立ち上がりからアグレッシブにボールを動かし、主導権を握り続けた。
 先制トライは5分。相手の反則からすぐに敵陣深くに入り、エラーでボールを手放してからも、櫻井綾乃、吉村乙華の両LOが激しいタックルを見せてペナルティを引き出す。
 最後は5㍍スクラムからCTB小林花奈子がクラッシュ、次のフェーズで勢いよく走り込んだFL齊藤聖奈がインゴールに入った(7-0)。

 その後も自陣から果敢に攻め、隙があればSO大塚朱紗が裏のスペースへキックを蹴り込み背走させる。敵陣22㍍ライン付近でタックルの雨を降らせ、相手の落球を幾度も誘った。
 16分、敵陣ゴール前の相手ラインアウトが乱れてマイボールにすると、SH津久井萌が相手の意表を突いてブラインドサイドを攻めて最後はPR加藤幸子が押し込んだ。

 12-0とした直後には、フィジーに初めて自陣22㍍内への侵入を許すも、FL齊藤がタックルにジャッカルと連続でチームを救う。攻撃に転じたジャパンは25分、敵陣22㍍内のラインアウトからCTB小林が突破して3トライ目を奪った。

 その後も敵陣で攻め続けたが、要所でのパスミスが響き追加点ならず。19-0で前半を折り返した。

 後半は一転、ハーフタイムで「目が覚めた」というフィジーが、そのサイズを活かしてオフロードをうまく繋ぐ。FLテレシア・ティナニヴァヌのトライ(3分)で反撃が始まった。
 続く10分にはWTBライサニ・モゼイサワナの突破を起点に右サイドを崩し、最後はSHエヴィヴィ・セニカリヴィがインゴールへ。あっという間に7点差まで詰めた。

 しかし、この日が初キャップの18歳、WTB松村美咲(早大1年)が嫌な流れを断ち切る。インターセプトでピンチを脱すると、その直後の連続攻撃ではSH津久井の真横に顔を出し、3人からタックルを受けながらゴールラインを越えた(16分、24-12)。

 自陣からのアタックで精彩を欠いたサクラフィフティーンは21分に再び点差を詰められるも、粘り強く攻めた34分に相手のミスキックからWTB松村が左隅にグラウンディング。
 試合終了間際にトライを許したが(29-24)、この松村の2トライ目が決勝点となった。

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