コラム 2023.08.14
【コラム】ない、ない、の希望。玉川大、夏合宿で飛び級の腕試しへ

【コラム】ない、ない、の希望。玉川大、夏合宿で飛び級の腕試しへ

[ 成見宏樹 ]

 4年生が次の代に何かを残すために、いろいろな種を蒔いてここまで進んできた。学園の森の蝉が鳴き切ると、勝負はすぐそこだ。昨年、初戦で敗れたことから始まった苦い経験を生かす意味でも、今年は開幕から全開で臨みたい。

 小学校3年生の時、福岡のかしいヤングラガーズで始めたラグビーも、田島主将にとって、何かをかけてフィールドに立つのはこの秋冬が最後になる。部員それぞれに個性も事情も色々あるのは、もう大人だからわかる。それでも今、チームで何かを残したい。この夏に次はない。

 それは本当のつながりがないとできない。このフィールドでは、どんな個性も、一人では何も成し遂げられない。

 ない、ないに希望を詰め込んだ言葉は、まだ楕円球歴2年ちょっとの後輩が、秩父宮で言っていたことだ。

 8月19日14時キックオフ、19番グラウンド。菅平の強い日差しの中で玉川大のシーズンが始まる。

ラグビー歴はまだ浅いが、人生歴はたくましく鮮やか。部の期待を担って7月のオールスターに出場した3年生WTB小林侑(撮影:BBM)

*試合予定は変更になる場合があります

【筆者プロフィール】成見宏樹( なるみ・ひろき )
1972年生まれ。筑波大学体育専門学群卒業後、1995年4月、株式会社ベースボール・マガジン社入社。ラグビーマガジン編集部勤務、週刊サッカーマガジン編集部勤務、ラグビーマガジン編集部勤務(8年ぶり2回目)、ソフトテニスマガジン編集長を経て、2017年からラグビーマガジン編集部(5年ぶり3回目)、編集次長。

PICK UP